9/10〜9/17のサンフレッチェ日記



<00.9.16> 先日何かのときに「Jユース選手権は11月から」と書いてしまったのですが、あれは明らかな間違い。「サッカーマガジン」に後半の日程のみが書いてあったのを見間違えたのでした。どうもすみませんでした。と言うことで、そのJユースカップは明日から始まります。サンフレッチェユースはE組に入り、クラブユース選手権準優勝の京都、そのクラブユースで対戦して延長の末Vゴールで勝ったG大阪、それと名古屋とそれぞれホーム&アウェイで対戦することになります。このグループ分けは地域性が重視されるため、広島は例年福岡、大分などと同グループで比較的楽な戦いが多いのですが、今年は厳しい組み合わせとなりました。ただ、選手達のレベルアップという点ではその方が良いかも知れません。なお、日程と場所は次の通り。
9/17 (14:00) G大阪(G大阪練習場)
9/24 (14:00) 京都 (吉田サッカー公園)
10/1 (13:00) 名古屋(吉田サッカー公園)
11/5 (14:00) 京都 (東城陽グラウンド)
11/12(14:00) G大阪(吉田サッカー公園)
11/19(13:00) 名古屋(トヨタSC2)

<00.9.15> シドニー五輪の初戦を南アフリカと戦った日本五輪代表は、苦しい戦いを2-1で制し、幸先の良いスタートを切りました。
このゲームの先発メンバーは、
        楢崎

   中澤   森岡  中田浩

酒井    明神  稲本     中村

       中田英

    柳沢      高原
で、前半から南アフリカの個人技に振り回されて何度もDFラインを破られ危なっかしい展開。前半32分には人数も揃っている状態でマッカーシーとノムベテの個人技にやられて失点し、やはり「本番」は厳しい、と思い知らされるようなゲームとなりました。日本は初戦ということで緊張したのか動きが硬く、また疲れが溜まっているかのように動きが悪くチーム全体がミスを連発。中村は守備に忙殺されて何度も最終ラインに戻って必死のクリアをし、楢崎が好セーブを連発することでようやくゲームを崩さずに済んだ、と言っていい出来でした。しかし、先日も書いたようにこのチームの素晴らしいところはどんな展開でも精神的に自分から崩れないところではないでしょうか。1人がミスをしても全員がカバーリングに走るなど、粘り強く諦めずに戦い続けた、と言うところが勝因で、中村のFKを高原が、また中田英のスルーパスを再び高原が決めたのは、その全員の戦いの結果に過ぎない、と言えるようにも思います。
これまで五輪で8試合行われたうち私は2試合しか見ていないのですが、イタリアのピルロ、アビアティ、オーストラリアのヴィドゥカ、エマートン、南アフリカのマッカーシー、フォーチュンなどどのチームにも優れた中心選手がいて、日本に中田英や稲本がいるのと同等かそれ以上、と言う感じがします。しかし、一つ一つのゲームを個人のファンタージーが制することはあっても、大会を通して安定した力を発揮するにはサポートする選手達のいろいろな意味での「質」が問われます。そう言う意味で、昨日の日本はチーム全体が一つのベクトルを持って戦う強さを感じさせる事はできたように思います。昨日の勝利で、マスコミは「メダルの期待が高まる」と言う論調が増えているように思いますが、大会はまだ始まったばかり。これからグループリーグ突破に向けて、更にその上を目指して一山も二山もあるだろうと思います。その壁を、チーム全員の力でどのように乗り越えていけるのか。今後選手達が戦いながら成長することで、それが可能になるのではないでしょうか?
<00.9.14> 昨日、日本サッカー協会はアジアカップに向けての日本代表候補(一次登録メンバー)30名を発表し、サンフレッチェからは下田、上村、久保の3人が選出されました。アジアカップの代表は22人だということなので、この30人の中から8人が「落選」する事になります。(もっとも、トルシエは候補選手以外から選ぶこともまれでは無いので、必ずしもそうとは限らないのですが。)
選ばれた全メンバーは次の通り。
【GK】
 高桑大二朗(鹿島)
 川口能活(横浜)
 下田崇(広島)
○楢崎正剛(名古屋)

【DF】
 海本慶治(神戸)
 服部年宏(磐田)
 上村健一(広島)
○森岡隆三(清水)
○松田直樹(横浜)
○中澤佑ニ(V川崎)
○中田浩二(鹿島)

【MF】
 森島寛晃(C大阪)
 名波浩(磐田)
 上野良治(横浜)
 望月重良(京都)
○三浦淳宏(横浜)
 山田卓也(V川崎)
 伊東輝悦(清水)
 奥大介(磐田)
○中田英寿(ローマ)
○明神智和(柏)
○中村俊輔(横浜)
○本山雅志(鹿島)
○稲本潤一(G大阪)
 小野伸二(浦和)

【FW】
 西澤明訓(C大阪)
 久保竜彦(広島)
○柳沢敦(鹿島)
 北嶋秀明(柏)
○高原直泰(磐田)
ここで、○印を付けたのはシドニー五輪代表。トルシエ監督は雑誌(何の雑誌だったかな?Number?)で「アジア大会へは五輪とは別チームで臨む。シドニーのメンバーから選ばれるのは1人か2人だろう」と言っていたにも関わらず13人が重複しているのが目立ちます。これがどういう意図なのかは想像するしか無いのですが、そのインタビューでは「特にシドニーでトーナメントに進めばその選手には休む暇が無い」と言うことを語っていたので、そのへんが理解のキーになるかも知れません。もしシドニーでグループリーグを突破すれば、トルシエとしても一応の目標とする成果を上げたということで立場が悪くなることもなく、アジアカップでは大胆にメンバーを試すことができる。従ってその場合シドニー組のほとんどは休ませて、「Bチーム」(本当は五輪代表が「B」のはずなのですが...)でアジアカップに臨むことができるでしょう。しかし逆にもしもグループリーグを突破できなかった場合、アジアカップはどうしても勝たなければならない大会になってしまいます。そう言う場合は、この○印のメンバーが必要になる。つまりこの「シドニー組」の13人は、トルシエにとっては「保険」なのだと言えるかも。個人的にはサンフレッチェの3人はいずれも代表にふさわしい選手だと思いますが、彼らに確実にレバノンに行ってもらうためには、まず五輪代表が好成績を上げてくれること、が必要なのかも知れません。
<00.9.14> シドニー五輪のサッカーは昨日から始まり、イタリアなどが初戦に勝利を収めました。この中で私はオーストラリアとイタリアのゲームを見たのですが、滑りやすいピッチに足をとられる選手が続出し、またミスも多くてさすがにフル代表と比べるとレベルが落ちる?かと思いました。しかしその一方で、フィジカルの強さとヨーロッパ仕込みの確実なテクニックがありながら、ここ一番での勝負弱さが出るオーストラリア、粘り強い守備と攻撃での一瞬のきらめきを見せるイタリアと、その国の代表らしい戦いぶりには十分楽しませてもらいました。昨日行われたゲームはいずれも接戦で、ちょっとしたミス、ちょっとした運、不運が勝敗を分けているようにも思います。メダルを期待する声がいつになく高まっている日本五輪代表ですが、勝つにしろ負けるにしろわずかの差、と言うことになるように思います。ここまで17連勝と本当の修羅場を経験せずに来た彼らがどのように戦いを進めるか、今日の南アフリカ戦に注目したいと思います。
ところでオーストラリアのリベロとして、怪我から癒えたフォックスが出場していました。今季からイングランドプレミアのウエストハムに移籍したフォックスですが、今のところは出場機会は無いようで、昨日のものは久々のゲームだったはず。しかしそれにも関わらずいかにもフォックスらしい、対人守備の強さを見せていました。また、全体的に安全第一のプレーが多かったようですが、それでもあのストライドの大きなドリブルと切り返しや正確なロングフィードを見せ、フォックスらしい「味」を出していました。が、ここぞという致命的なところでミスをするところも広島時代と同様。イタリアの得点はこのフォックスのクリアミスを拾われたもので、豪州の監督も「またか」と頭を抱えていたのではないでしょうか?初戦を落としたオーストラリアは、グループリーグ突破のためにはあと2試合、負けられない事になります。フォックスにもしっかりと反省してもらって?次こそは勝利に貢献して欲しいものです。
<00.9.13> 9/8発売の紫熊倶楽部Vol.16を紹介します。特集は「サムライ・タツヒコ」として、UAE戦で背番号10で先発した久保選手を取り上げています。コミュニケーション不足を言われるものの言い訳もしない久保を「サムライ」に例え、彼が「剣豪」に成長するには何が必要かを考えています。またUAE戦を振り返っていますが、これも久保に注目したレポートとなっています。更に代表で久保と組み合わせるとすれば誰がいいのか、を考えています。
早川文司さんのコラムは、バクスター監督編の最終回。編集長のコラムはオリンピックについて。「SUPPORTER'S AREA」と「Data & Data」「紫熊短信」を挟んで巻末の特集は高橋。彼の理想とするFW像として、バッジオからインザーギに変わってきたと語っています。最終ページのコラムは、元日刊スポーツ記者の大塚美紀さんのベルギーリーグレポートです。
<00.9.12> 高校サッカー選手権広島県大会の一次トーナメントの3、4回戦が週末に行われ、皆実など12校が2次リーグへの進出を決めました。
【3回戦】
皆実  7-0 祇園北
西条農 2-0 盈進
三次  2-1 府中
昭和  1-1 城北(PK4-3)
安佐北 2-1 工大高
新庄  3-1 尾道
高陽  4-2 英数学館
国泰寺 9-0 吉田
松永  1-0 広島朝鮮
日彰館 4-1 基町
海田  2-0 武田
工大広島2-0 宮島工
観音  2-1 瀬戸田
廿日市 5-0 可部
賀茂  2-1 大門
如水館 3-1 舟入
三原東 3-0 千代田
安古市 1-1 呉工(PK3-2)
葦陽  2-0 広大付
銀河学院4-2 高陽東
五日市 1-0 国際学院
油木  6-1 尾道商
美鈴が丘2-0 尾道東
井口  2-1 誠之館

【4回戦】
皆実  3-0 西条農
昭和  2-2 三次(PK5-3)
安佐北 2-1 新庄
高陽  1-0 国泰寺
松永  5-0 日彰館
海田  1-0 工大広島
観音  2-1 廿日市
賀茂  2-0 如水館
三原東 1-0 安古市
葦陽  5-0 銀河学院
五日市 4-0 油木
美鈴が丘0-0 井口(PK5-4)
2次リーグは、4回戦勝者の12校とシードの沼田、広島工、山陽、神辺旭を加え、4組に分けて決勝トーナメント進出を争います。
<00.9.11> サンフレッチェユースは天皇杯広島県予選の決勝で3-1で広島フジタSCを下し、初の天皇杯本戦進出を決めました。
ユースのメンバーは、GK:渕上優、DF:宮本卓也、川端佑介(→守生健司80分)、流田雄一郎、MF:清水健、古岡弘太(→本田忠士74分)、板垣琢也、対馬浩之(→木村龍朗64分)、沖本尚之、FW:寺内良太、三山淳司、SUB:古川崇嗣、大野史裕。対する広島フジタSCは、GK:釘宮伸夫、DF:川野貴志、土井崇生、大竹顕、村上譲、MF:板村貴志、板村伸雄(→石川博士84分)、隆杉真仁、竹本健、FW:沖元親平(→武田直一74分)、中村貞一、SUB:笹木哲也、米澤大幸、柴田克也。
前日大雨の中のゲームだったフジタ、120分を戦ったユースということでどちらも体力的な面での心配がありましたが、序盤はどちらも積極的。特にフジタは先制点を狙ってどんどん前に出てきて、サイド攻撃から何度かチャンスを作ります。特に立ち上がりの数分間は危ういシーンも何度かありましたが、しかしユースはこれを流田を中心とした守備と渕上の好セーブで凌ぎます。逆に前半11分、ユースはワンチャンスを生かします。GKからのフィードは一旦相手DFに当たりましたが、しかしこれが激しくプレッシャーをかけていた寺内の足に当たってDFラインの裏側に出ます。寺内はGKの動きを冷静に見て蹴り込み先制点。寺内のアグレッシブな姿勢が生んだものだと言って良い、貴重な1点だったと言えるのではないでしょうか。その後もフジタのDFラインの裏を徹底して突く攻撃で三山、あるいは寺内の決定的なシュートなどユースが何度かチャンスを作ります。しかし、経験に勝るフジタはこの攻撃をなんとか凌ぐと、同点に追いついたのは前半19分でした。右サイドからのFKを素早く中央に送ると、板村伸がゴール前へスルーパス。これを川野がDFラインの裏に走り込んで振り向きざまにシュートします。渕上はこのボールはなんとか弾きますが、しかしゴール前に詰めていた中村が押し込みました。その後、勝ち越しを狙って激しく攻めあう両チームでしたが、ここで上回ったのがユースでした。前半25分、清水からのスルーパスを受けた対馬が速いタッチで中央でフリーになっていた寺内にボールを出します。寺内はこれを左足で流し込むようにシュートを決めました。1点目といい2点目といい、寺内の「フリーになり方」の上手さとゴール前での冷静さが光るゴール。この日三山が決定機を何度も外したのと比べてその「点取り屋」としての能力の高さを示した、と言えるように思います。得点シーン以外にも何度か決定機をつかむユース。逆にフジタはその後何度かセットプレーからチャンスを作りますが、エース沖元が肩を痛めていたこともあってかゴールネットを揺らすことはできず。前半はほぼ互角ながら、ユースがやや押し気味の展開で終了しました。
後半になると、積極的に前からプレッシャーをかけるユースが、疲れと暑さのためか足が止まったフジタを激しく攻めます。2分には右サイドでのパスカットから一年生ながら唯一出場の沖本が、素早く前線にスルーパスを出します。これで抜け出した寺内が、最後はGKもかわしてハットトリック達成。その後もユースは両サイドをワイドに使って圧倒的に攻め込み、シュートの雨を降らせます。フジタはユースの速い出足にシュートもほとんど打つことができず、最後はほとんど足が止まってしまいまい、そのままタイムアップとなりました。
これでサンフレッチェユースは、初めての天皇杯出場を決めました。このところ吉田幸生や森崎兄弟、駒野等の能力の高い選手を抱えながらいつももう一歩のところで出場権を逃してきましたが、今年は「小粒」と言われながら(実際、テレビで見た限り背の低い選手が多い感じ)高円宮杯に続いての天皇杯への出場権の獲得と、そのチームとしてのまとまりの良さ、粘り強さはこれまで以上だと言えるのではないでしょうか。特にこの大会はレギュラーリベロの田森を故障で欠いて、守備のバランスを崩すことも多かったようですが、集中力を切らさずに戦い抜いたことは大きな収穫だったと思います。Jリーグのユースとしての天皇杯への出場は、昨年高円宮杯に優勝して出場権を得た磐田ユースに次いで2チーム目。また、県代表となったユースチームとしても、97年の愛媛ユースに次いで2チーム目となります。天皇杯1回戦は11/25に福山で、長野県代表のFC上田ジェンシャンとの対戦になるとのこと。目標としているJFL、あるいはJ2のチームとの対戦に向けて、更に成長してほしいものです。
<00.9.10> 昨日、天皇杯の広島県予選を兼ねた全広島サッカー選手権大会の準決勝が行われました。サンフレッチェユースは広経大と対戦し、3-3からのPK戦を4-3で制して決勝戦への進出を決めました。決勝は今日の1時から広島広域公園第一球技場で、広島大を1-0で下した広島フジタSCと対戦します。なお、広島県内ではNHK総合テレビで1時から生放送があります。
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