1/1〜1/10のSANFRECCE Diary


<04.1.10> 日本サッカー協会は昨日U-23代表候補を発表し、広島から森崎和、森崎浩、林が選出されました。今回選ばれたのは次の36人。
【GK】藤ヶ谷(札幌)、黒河(清水)、林(広島)、多田(C大阪)、川島(大宮)
【DF】闘莉王(水戸→浦和)、池田(清水)、三田(新潟)、茂庭(FC東京)、那須(横浜FM)、
    青木(鹿島)、角田(京都→名古屋)、近藤(柏)、菊地(磐田)
【MF】森崎和、森崎浩(広島)、松井(京都)、石川、鈴木規(FC東京)、鈴木啓、山瀬(浦和)、
    根本(仙台→大分)、阿部(市原)、前田、成岡(磐田)、田中隼(東京V→横浜FM)、
    濱田(C大阪)、今野(札幌)、徳永(早稲田大)
【FW】平本(東京V)、高松(大分)、大久保(C大阪)、西野(磐田)、田中達(浦和)、
    矢野(柏)、平山(国見高)
 12月の合宿メンバーは全員選ばれ、ここにU-20代表から川島、角田、近藤、菊地、今野、徳永、鈴木規、成岡、平山が追加された形となっています。五輪のアジア予選の登録メンバーはおそらく20人前後になるので、この中から半数近くが落とされることになるのではないでしょうか。
 このメンバーは19日〜23日に国内でトレーニングを行い、1/25〜2/1にオーストラリアでキャンプを行いますが、26日から宮崎合宿を行うA代表にも選出されている茂庭、石川、大久保と怪我をしている阿部はメディカルチェックのみ参加するとのことです。
<04.1.9> サンフレッチェとアルビレックスは昨日、桑原裕義選手の新潟へのレンタル移籍を発表しました。広島県工から大阪体大を経て94年に広島入りした桑原は、1年目は出場機会がなかったものの95年には開幕戦から出場するなど31試合に出場。その後中盤からDFまでこなすユーティリティープレーヤーとして、リーグ戦229試合に出場してきました。180cmの高さを生かしたフィジカルの強さと運動量で貴重な戦力として活躍してきましたが、一昨年ぐらいからサブに回ることが多くなり、昨年は16試合出場にとどまるなど出場機会が減って来ていて、起用法に不満を持っていたための今回の移籍なのかもしれません。サンフレッチェでは若手の「兄貴分」だった桑原の移籍はチームにとっては痛いかもしれませんが、32歳の桑原にとってはレギュラー取りのための最後のチャンス。新天地での活躍を願いたいと思います。
<04.1.8> サンフレッチェは昨日、中国甲Aリーグの深セン健力宝(「セン」の字は土へんに川)でプレーしていたブラジル人FWチアゴ・ジョージ・オノリオ選手の獲得を発表しました。26歳のチアゴは192cmの大型選手で、ヘディングの強さだけでなくスピードも持っているとのこと。2000年から中国リーグで活躍し、2年連続で得点王争いを演じるなど下位のクラブだった深センの躍進(99年は12位だったのが02年は2位、03年は4位)に貢献したそうです。ポストプレーヤーとして、また決定力のあるFWとしてサンフレッチェに欠けていたものを埋める選手なのではないでしょうか。
 また昨日はサンパイオとの契約延長とリカルドと井川のレンタル期間延長、及びマルセロとの契約解除も合わせて発表されました。リカルド、井川は1年間の契約ですが、サンパイオとは7月末までの半年間の契約となっています。更に今朝の日刊スポーツによるとG大阪のDF木場の広島入りが有力になったとのことです。
<04.1.7> 今朝の日刊スポーツによると森保が昨日仙台市内で引退の記者会見を行い、17年間の現役生活について「良き仲間に出会い、関係者やサポーターの応援を受けて幸せなサッカー人生を送ることができた」と語っていたそうです。また今後についてはサンフレッチェの下部組織巡回コーチのオファーがあり、ここに就任する可能性が高いとのこと。トップチームからジュニアユースまでのポストが埋まっているためで、中国地区トレセンのコーチも兼務する予定だそうです。
<04.1.6> サンフレッチェは昨日、甲府から外池大亮選手を獲得した、と発表しました。97年に早稲田大から平塚入りした外池は、2000年には横浜Fマリノスに移籍してFW、あるいはトップ下として25試合に出場して8得点を挙げました。その後2001年の途中から大宮にレンタルされて一度横浜に戻りましたが出場機会を失い、昨年は甲府に移籍。ボランチとして43試合に出場して甲府の躍進に貢献し、セットプレーなどから7得点を挙げる活躍を見せています。強靭なフィジカル、運動量、そして184cmの長身は魅力的で、「サンパイオ頼り」だったセットプレーやパワープレーの時の武器になると思います。発表されたポジションはFWで、ポストプレーヤーとして期待しているものと思われますが、上村が抜けた後のDFの穴を埋めるかも知れませんし、代表招集などで森崎和が抜けたときに中盤に起用される可能性もあるでしょう。J1の75試合(16得点)、J2の55試合(11得点)に出場した豊富な経験とGK以外のどのポジションでもこなせる柔軟性は、仮にポジションが取れなかったとしても貴重なスーパーサブとして期待できるのではないでしょうか。またサッカーに対する姿勢など人格的に素晴らしい選手だという噂ですので、すっかり若返ったチームにきっとプラスをもたらしてくれるのではないか、と思います。
<04.1.5> 今朝の中国新聞等によると、仙台を戦力外になった森保一選手が現役引退を決意したそうです。森保は長崎県出身で、土井首スポーツ少年団から深堀中学校、長崎日大高を経て87年にJSLの(1部と2部を行ったり来たりしていた)マツダ東洋に入りました。当初はそれほど期待されていたわけではなかった(確か最初はマツダの関連会社採用だったはず)森保でしたが、転機が訪れたのは92年。当時のオフト監督からキリンカップのための日本代表に選出されました。その後アメリカW杯を目指す日本代表として35試合に出場し、「ドーハの悲劇」も経験。サンフレッチェではJリーグ開幕以来の主力メンバーとしてプレーして、サンフレッチェだけでもリーグ戦216試合に出場しました。97年にはいったんは京都への完全移籍が決まりかけていましたが、社長に直訴して(またサポーターの反対運動もあって)レンタルとなり99年に復帰。2001年末には広島からコーチ就任の要請を受けましたが現役続行を貫いて仙台に移籍し、チームの中心として2シーズンプレーしました。元日本代表という一見華やかな肩書きを持つ森保でしたが、その経歴はまさに「雑草街道一直線」(集英社のJリーグ・ファン・ガイドブックによる)と言えるもの。常に様々な障害に突き当たりながらもそれを乗り越えてきた姿は、若手選手達のお手本だったと言えるでしょう。これまでサンフでは「引退試合」のようなものが行われたことはありませんし、仙台で現役を終えた選手という難しさもあるかもしれませんが、例えば昨日の井原氏のように在籍したチームと代表関係者を集めて行う、と言うことはできないものでしょうか。
 引退後の進路については、仙台からコーチ就任要請を受けていると言う情報もありましたが、どうやら広島に戻って指導者を目指す模様。U-12日本代表の経験のある長男・翔平くんとともに、もう一度広島のサッカーのために力を貸して欲しいものです。
<04.1.4> 昨日の中国新聞に、小野監督のインタビューが掲載されていましたので紹介します。まず昨年の苦しい戦いを経て、選手の「精神面での成長があった」と評価していますが、「J2の水につかっていた」ため「J1仕様に戻さなければならない」としています。J2との違いは何と言ってもスピード。特に判断のスピードとプレー精度について、「一段高いレベルを要求していかないと、J1では通用しない」のだそうです。
 今年やりたいサッカーについては、攻守の境目のないサッカー、「リスクを冒してでもボールを奪いに行くサッカーを追求したい」とのことで、そのためのベースは昨年培ったと考えているようです。ただ、その一方で厳しいシーズンになるであろう事は覚悟していて、「何とかしのいで星を拾うような戦い」ではなく、「思い切り戦うことで地盤を固めていく」つもりだとのことです。
 また戦力については、「能力の高い選手は多くいる」ものの「フル代表でも主力となるような選手が引っ張ってこそ、優勝争いに絡めるチームになる」と言う考えから、特に「今いる五輪代表をフル代表で通用する選手に育てなければならない」と思っているそうです。ただその一方で「核となる選手の獲得が必要」で、ベテランと若手が刺激しあう中で優勝争いが出来るようなチームを作っていこうと言う考えのようです。今季はU-23代表が抜けた中でチーム作りを行い開幕を迎えなければなりませんが、だからと言って「こぢんまりとチームを完成させて第一ステージに臨むつもりはない」とのこと。発展の余地を残しながらチーム作りを進め、「第2ステージに旋風を巻起こし」て、来年には必ず優勝争いをするチームを作っていくつもりだとのことです。
<04.1.4> 昨日の高校選手権の三回戦で国見と対戦した皆実は、善戦したものの及ばず1-2で敗退しました。皆実は平山、兵藤を中心とした皆実の攻撃に組織的なディフェンスで対抗しようとしましたが、前半16分に平山のポストプレーからボールを繋がれ、フリーでいた渡辺に先制点を許してしまいました。そして26分にはハイクロスをマーカーの頭の上でトラップした平山が、落としたボールを左足で蹴り込み2点目を奪います。どちらも吉弘を引きつけて開けたスペースを利用されての失点で、強豪相手に苦しい戦いの前半となってしまいました。
 しかし後半に入ると皆実は吹っ切れたような戦いを見せます。相手の攻撃を怖れずにしっかりと押し上げ、速い出足からボールを拾って何度も攻撃を試みます。前半は消えていた山口、阿部などの攻撃陣もチャレンジを繰り返して相手陣内に攻め込みます。そして後半8分、3人に囲まれながら藤井栄がドリブル突破してゴールを決め、押せ押せムードになりました。そしてその勢いのまま中盤でボールを支配して国見を押し込み、終了間際には吉弘が攻め上がってクロスを入れるなどチャンスを作りましたが相手の守備を崩せず、最後はCKのボールをGKにキャッチされて終了のホイッスルとなりました。
 注目の吉弘と平山の対決ですが、結果だけを見れば平山の勝ちと言わざるを得ないでしょう。立ち上がりは主に吉弘が平山をマークしていましたが、そのために空いたスペースを他の選手に使われてやられてしまいました。そしてその後吉弘が全体を見るようにチェンジしたところ、今度は平山にやられてしまった、と言う感じでした。(少なくともテレビで見る限り。)前半は平山を意識しすぎてかえって相手の攻撃のリズムを作らせてしまい、それが2失点に繋がったのではないかと思います。ただ、そこでパニックに陥らずにしっかりと修正して後半の反撃につなげたのは、吉弘の、そして皆実高の選手の練習と精神力の賜物だったと言えるのではないでしょうか。吉弘は1対1の強さや守備組織の構築、そして攻め上がったときの迫力など、「逸材」であることは証明できたと思いますし、ぜひプロで大きくレベルアップして、今度はサンフレッチェの、そしていずれは日本代表のリーダーに成長して欲しいと思います。
<04.1.3> 明日の午後、東京・池袋で、「サンフレッチェ広島 トークショー&サイン会」が行われます。場所は池袋西武の本館8Fスポーツフロア特設会場で、1回目は午後2時から2時半、2回目は午後4時から4時半。下田、森崎和、森崎浩、上村の4選手が参加して、トークショーとサイン会を行います。着席によるトークショー観覧とサイン会参加は50名限定で、整理券が必要となります。希望される方は午前10時より整理券を配布しますので、お早めにお越しください。
<04.1.3> 昨日の高校選手権第3日、2回戦を滋賀県代表の守山北と対戦した皆実は、藤本、山口のゴールで2-0で快勝し、初めてベスト16に進出しました。このゲームも立ち上がりは守山北の速い出足と堅い守備にてこずりましたが、徐々にパスをつなぐ自分たちのサッカーに持込み、前半32分に左サイドからのパスを中島がワンタッチでDFラインの裏にパス。ここにタイミング良く走り込んだ藤本が左足で素晴らしいシュートを叩き込み先制しました。更に後半4分には吉弘が深い位置から左サイドのスペースにロングパス。ここでボールをキープした阿部が3人に囲まれながらも突破してクロスを入れ、ニアに飛び込んだ山口が押し込んで2点目を奪いました。その後も攻めに出た守山北を吉弘を中心にした守備陣が抑え込み、特に神戸入りが内定しているFW村瀬に何もさせずに無失点で逃げきりました。中国新聞によると、念願だった全国大会の1勝で選手達が自信をつけたことが大きかったようで、「ずっと練習してきたことが全国で通用した。今、自分たちのサッカーを信じて戦えている」のだそうです。今日の3回戦の相手は、高校総体チャンピオンの国見。エースFWの平山だけでなく、兵藤や中村などレベルの高い選手を揃えています。ただ、皆実は今年の練習試合で3連勝するなど苦手意識は無いようなので、力を出しきれば良いゲームになるのではないでしょうか。特に吉弘対平山の対決に注目したいと思います。

<04.1.2> 昨日の中国新聞朝刊に、久保社長がカープの松田オーナーとともに登場して対談を行っています。その中で久保社長がいくつか大事なことを話していたので紹介します。まずカープが新球場に移った後の市民球場の場所はどうかと言う松田オーナーの問いに「場所としてはすごくいいが、難しいですね。公園法の問題もありますし」とした上で、「候補地として有力視しているのは...五日市埋め立て地です」としています。目標を2008年に置いて、広島県・広島市との交渉の準備を進めているとのこと。欧州のスタジアムのように、「サッカー場というだけでなく、コミュニティの場として」のスタジアムを作りたい、と意欲を語っています。また補強については「お客さんを呼べる選手を引っ張ってきたいと思い、予算を2割増にした」とのこと。「昨年11月には冗談半分で『おい、リバウドを取りに行け』と言った」そうです(やはりこれが「びっくりするような選手」の中身だったのでしょう)が、8億円かかるのでやめたのだそうです。更にW杯の開催地だった新潟、仙台、大分でサポーターが増えたと言う現実を見て、フル代表のゲームの広島開催を狙っている(7月か8月にスペイン戦かイタリア戦?)とのことです。今年の夢は、との問いには「J1昇格をしたばかりで大きな事は言えないが、3年で優勝をねらえるチーム作りをイメージして小野監督と話をしている。まず、10位以内を確保したい」と答えています。そして「新年度は平均2万人の動員計画を立てている。スタジアムが紫に埋まって、押せ押せムードになればと思っている」と結んでいます。若い選手を育成しながら、今年もファン・サポーターと感動を共有するクラブ作りを推し進めてくれそうです。
<04.1.1> 新年明けましておめでとうございます。今年もサンフレッチェ広島とSANFRECCE Diaryをよろしくお願いします。
 さて、昨日の高校選手権1回戦を戦った広島県代表の皆実高校は、秋田県代表の西目高校を3-0で下して2回戦進出を果たしました。
 立ち上がりは緊張からかやや落ち着かない展開だった両チームでしたが、皆実が技術、戦術など全ての面で上回るパフォーマンスを見せて前半途中から一方的な展開となります。サンフレッチェJrユース出身の森重を中心に高い位置でボールをカットし、藤井栄、阿部が両サイドから、山口、藤本が中央から相手ゴールを脅かして決定的チャンスを何度も作ります。シュートをふかしたりGK正面だったりしてなかなか点が取れず嫌な雰囲気になりかけましたが、そんな中で前半37分、セットプレーから先制点を奪います。右サイドからの阿部のCKをファーで待ち構えていた吉弘が折り返し、中央に飛び込んだ山口が頭で押し込みました。後半は立ち上がりこそ西目の圧力に押し込まれましたが、徐々に皆実のペースに。前半以上に何度も決定的チャンスを作りながら追加点を奪えない、と言う展開が続きました。そして終盤に入ってスピードのある小笠原、吉原を投入して相手陣内をかき回し、西目の足が止まった時間帯に阿部が2ゴールをゲット。実力差どおり?の点差として、5大会ぶりに初戦突破を果たしました。
 注目の吉弘ですが、先制点のアシストの他にも安定した守備で勝利に貢献しました。読みの鋭さと1対1の強さも評判通りのものがありましたが、ただこのゲームの勝因は吉弘のおかげというよりも、前線からの守備が機能していたため。西目高の監督はしきりに「ラインの裏を狙え」と指示していたそうですが、中盤で自由にさせなかったため良いボールが出て来ることはほとんどなく、最終ラインが脅かされることはありませんでした。皆実の2回戦の相手は滋賀県代表の守山北(明日の2時10分キックオフで、会場は駒場スタジアム)で、勝ち抜けば次は国見との対戦が予想されます。吉弘の本領が見られるかどうかは、2回戦以降に持ち越しとなったと言えるのではないでしょうか。
 なお中国地方の他の高校ですが、島根県代表の立正大淞南が静岡県の藤枝東を破る金星を挙げましたが、多々良(山口)、作陽(岡山)は残念ながら初戦敗退となってしまいました。その中で広島入りが決まっている青山は作陽の主将として奮闘。DFラインの前での守備から両サイドを駆け上がっての攻撃参加など頑張りが目立っていたそうですが、終盤になって運動量が落ちるとボールに関わる場面が減ってしまい、チームを勝利に導くことができなかった模様です。
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