10/15〜10/21のSANFRECCE Diary


<06.10.21> 明日は長居第2陸上競技場で、Jリーグ第28節C大阪戦が行われます。
 4連敗でスタートした今年のシーズン。C大阪はそれ以降一度も降格圏を脱することなく残り7試合まで来てしまいました。
17H ●0-1大宮  【宮】片岡
18H ○2-0横浜FM 【C】森島寛、古橋
19A △4-4京都  【C】古橋、大久保2、藤本、【京】松田、パウリーニョ、手島2
20H ●1-2浦和  【C】藤本、【浦】堀之内、永井
21A ○3-2FC東京 【C】河村、藤本、西澤、【F】ルーカス、馬場
22A ●1-3G大阪 【C】藤本、【G】播戸2、遠藤
23H ○3-2千葉  【C】西澤、古橋、大久保、【千】クルプニコビッチ、巻
24A ●0-1福岡  【福】布部
25H △2-2鹿島  【C】名波、酒本、【鹿】ファビオ・サントス、野沢
26H △1-1清水  【C】古橋、【清】マルキーニョス
27A △1-1大分  【C】ピンゴ、【分】高松
 前半戦は勝ち点を6しか取れず最下位を抜け出ることが出来なかったC大阪でしたが、「名波効果」もあって後半に入ってからの11試合は3勝4分け4敗で取った勝ち点は13。そのペースは4勝2分け5敗(勝ち点14)のサンフレッチェとほとんど変わりません。ここ数試合はなかなか勝ち切れていませんが、鹿島戦、清水戦は終盤の猛攻で同点に追いつき、前節は序盤は元気のない大分を圧倒するなど内容も良くなってきている、とのこと。ここで敗れれば自動残留の望みはほぼ無くなるだけに、勝ち点3を狙って全力で向かってくるに違いありません。
 一方のサンフレッチェですが、エース佐藤寿人が累積警告で出場停止。またU-19代表の柏木はチームに戻ってきていますが、次節は不在となるためメンバーの入れ替えが必要です。爪が割れて前節途中退場した駒野は元気に練習していたそうですが、携帯サイトの情報によると今週はボランチでの起用を試していた、とのこと。監督は「試合でやるかどうかは分からない」と言っていたそうですが、12人を相手にした紅白戦では流動的で面白いサッカーができていたそうなので、明日もその布陣で戦う可能性が高そうです。
        下田

   森崎和  戸田  盛田

      駒野  青山
李               服部

   柏木       森崎浩

       ウェズレイ

SUB:木寺、八田、ダバツ、高柳、中里、上野、前田
 前節は佐藤寿、駒野が下がった後に素晴らしいサッカーで逆転勝利を収めたサンフレッチェ。その要因は、途中から出てきたサブ組が素晴らしいプレーを見せたからでした。これまでメンバーを固定してチーム作りを進めてきたペトロヴィッチ監督ですが、ちゃんと次の手を打っていた、と言うことの証拠だと言えるでしょう。明日は慣れないピッチと言うこともあって厳しい戦いが予想されますが、ここで何とか勝ちをもぎ取って、J1残留に当確ランプをつけて欲しい、と思います。
<06.10.21> 日本サッカー協会は10/25に行われるU-21中国代表戦に臨むU-21日本代表メンバーを発表し、広島からは青山と前田が選ばれました。
【GK】松井(磐田)、西川(大分)
【DF】伊野波(FC東京)、水本(千葉)、青山直(清水)、一柳(東京V)、小林祐(柏)
【MF】本田拓(法政大)、増田(鹿島)、谷口(川崎F)、中村(福岡)、水野(千葉)、
    梶山(FC東京)、青山敏(広島)、上田(磐田)、家長(G大阪)、本田圭(名古屋)、
    枝村(清水)
【FW】平山(FC東京)、カレン(磐田)、苔口(C大阪)、前田(広島)
 今週初めに行われた代表候補合宿に参加したメンバーから佐藤昭、鎌田、細貝、寺田、田中佑が外れ、一柳、小林佑が追加されました。北京五輪に向けてのチーム作りの過程として行われるこの試合。青山と前田は思い切って自分の良さを出してきて欲しい、と思います。
<06.10.20> 日本サッカー協会は昨日AFCユース選手権インド2006に臨むU-19日本代表メンバーを発表し、広島からは槙野、柏木が選ばれました。
【GK】林(流経大)、武田(清水)、桐畑(柏)
【DF】福元(大分)、柳川(神戸)、槙野(広島)、堤(浦和)、
    内田篤(鹿島)、香川(C大阪)
【MF】梅崎、森重(大分)、柳澤(柏)、山本(清水)、
    田中(新潟)、柏木(広島)、青山(名古屋)
【FW】河原(新潟)、青木(千葉)、ハーフナー(横浜FM)、
    森島康(C大阪)、伊藤(中京大附中京高)
 このメンバーは週末のリーグ戦終了後に集合してインドに向かい、10/29の北朝鮮戦、10/31のタジキスタン戦、11/2のイラン戦を戦います。そしてここを勝ち抜けば、U-20ワールドカップ出場権を賭けた戦いとなる準々決勝が11/6。この後は11/9に準決勝、11/12に決勝か3位決定戦を戦って帰国することになります。従って柏木と槙野が出場できないことが確定しているのは10/28の横浜FM戦で、勝ち進めば11/4の天皇杯C大阪戦と11/11の福岡戦にも出れないことになります。
<06.10.20> プレスリリースによると、橋内選手が火曜日のトレーニングで右足を負傷し、大腿二頭筋筋損傷(肉離れか?)で全治3週間と診断されました。
<06.10.19> 埼玉で合宿中のU-21代表は昨日大宮と60分×2本の練習試合を行い、1-0で勝ちました。大宮は最初の45分はレギュラーが出場(GK:安藤、DF:波戸、トニーニョ、奥野、冨田、MF:斉藤、片岡、藤本、橋本、FW:アリソン、小林大)したのに対して、U-21のメンバーは、GK:松井(→西川41分)、DF:水本、伊野波、鎌田、MF:家長、青山敏、水野、谷口、寺田(→梶山41分)、FW:平山、前田。その後多くのメンバーを入れ替えた大宮に対して、U-21はGK:西川(→佐藤昭21分)、DF:細貝、本田拓、青山直、MF:本田圭、上田、中村、増田、梶山(→枝村19分)、FW:苔口、カレン(→田中佑32分)、と言うメンバーで、19分に梶山の突破から苔口がゴールを奪っています。内容は良く分からないのですが、反町監督は「いろいろなテストが出来た。新しい発見があった」と収穫を強調していたとのこと。こちらは明日、U-21中国代表戦のメンバーが発表される予定です。
<06.10.19> 本大会前最後のキャンプを行っているU-19代表は昨日新潟と45分×3本のトレーニングマッチを行い、1勝1分け1敗の結果でした。
 新潟がレギュラー組を出してきた(GK:北野、DF:内田、中野、千葉、三田、MF:シルビーニョ、寺川、鈴木慎、松下、FW:矢野、岡山)1本目は、GK:林、DF:内田篤、槙野、森重、堤、MF:山本、柏木、青山、梅崎、FW:森島康、伊藤翔、と言うメンバー。福元の代役として森重がDFラインに入った以外はレギュラーと目されるメンバーで、内容的には最初はU-19の、途中から新潟のペースだったそうです。先制点はU-19代表で、25分にセットプレーのこぼれ球を伊藤翔が押し込んだのに対して、32分には新潟がPKを得て鈴木慎が決めて追いつきました。
 新潟が選手を総入れ替え(GK:野澤、DF:鈴木健、酒井悠、藤井、梅山、MF:本間、青野、中村、栗原、FW:中原、船越)してきた2本目は、U-19も大きくメンバーを入れ替えて、GK:武田、DF:香川、槙野(→山本37分)、上田、太田、MF:川原、青山(→青木27分)、柳澤、平繁、FW:小澤、ハーフナー。ゴールは14分に中原、37分に中村で、新潟が2-0で勝ちました。
 最後の3本目は新潟が野澤、船越に代わって諏訪と酒井高が入り、U-19はGKが桐畑に代わった以外は2本目の途中からと同じメンバーだったとのこと。(平繁は35分に森島康と交代。)新潟が中原、中村が決めたの対して、U-19は青木が2ゴールの他に河原、森島康が決めて4-2のスコアでした。
 吉田監督は試合後に「大味な試合になってしまったが、そこそこの戦いが出来たと思う」と評価。ある程度中盤で奪えていたこと、ボールを速く動かしながらシュートと言う狙いが出来ていたとしています。一方ビルドアップは課題として残ったそうで、右サイドの内田篤をうまく使えなかったことが問題だった、とのことです。この点については柏木も「リズムを作ってもっと速く回せれば、内田のサイドが使えたと思う」と語っています。また槙野は「課題は奪われた後の前線からの守備。チームが統一した意識を持つことが必要」と言っていて、どちらも主力選手としての自覚を感じるコメントだと思います。AFCユース選手権インド2006に参加する代表選手の発表は今日。選手達は一度クラブに戻って週末のリーグ戦を戦うことになります。
<06.10.18> 先週末に出た「紫熊倶楽部」11月号(Vol. 105)のテーマは「苦難と、成長と」で、メインの記事は森崎兄弟2人のドキュメントです。まず最初のカラーページは兄の森崎和幸。昨年キャプテンとしてフルタイム出場を果たし、押しも押されぬ主力選手となった彼がどのような経緯で「オーバートレーニング症候群」に罹ったのか。そしてそこからどのように回復し、復活し、そしてストッパーとしてチームに貢献できるようになったのか。その中で後に結婚することになる志乃さんと、そしてペトロヴィッチ監督がどのような役割を果たしたのか。紫熊倶楽部にしか書けないドキュメントとなっています。
 一方の弟・森崎浩司のタイトルは「どうして。なぜ。」昨年は活躍できなかった彼が、「サッカー人生の全てを賭けた、勝負の年」と位置づけた2006年。その意気込みの通りキャンプでは素晴らしいパフォーマンスを見せていましたが、しかし開幕戦での敗戦、そしてその後のチームの低迷とともに浩司もまた試合に出れなくなります。活躍しても、ゴールを奪っても試合開始の時には常にベンチ、と言う状況。精神的にも追いつめられる中で、生涯の伴侶と決めた裕子さんに気持ちをぶつけながら、何とか気持ちを切らせないように練習に取り組んでいたそうです。そこでやってきた、ペトロヴィッチ監督。彼は「浩司を『日本代表に成長できる』と評価し、その特徴について『運動量がある』と語っ」て力を引き出します。そしてその後は一度も先発を外れることなく、チームとともに生まれ変わることが出来ました。「バーンアウト症候群」と骨折で苦しんだ昨年とはまた違った苦しみを経験した森崎浩司。しかしその壁を乗り越えた先には、更に大きな成長があった、と言って良いのではないでしょうか。
 マッチレポートは、名古屋、浦和、大宮、川崎F、甲府と続く9月のリーグ戦。「サンフレッチェを支える人々」は、Jリーグ開幕から広島を支えてきたミズノの広島営業所所長の吉崎さん。金広督子さんの「ユースをよろしく!」はU-16代表で活躍した岡本選手を紹介しています。石井百恵アナウンサーの「大好き!サンフレッチェ」は、ディフェンダーと言う新しい仕事に挑戦中の森崎和幸選手と自らのアナウンサーとしての体験を絡めて。望月ディレクターのコラムは「ゲームをコントロールせよ」、私のコラムは「サッカーでいちばん大切なこと」と言うタイトルです。そして最終ページの「私たちは、サンフレッチェ・サポーターです」では岩国市からホームゲームに通っている松尾さん親子を取り上げています。
 サンフレッチェオフィシャルマガジン「紫熊倶楽部」は定価350円。サンフレッチェクラブの会員は、V-POINTとホームゲーム会場で280円で購入できます。その他、広島県内の主要書店や新宿の「ゆめてらす」でも扱っています。通信販売と定期購読のお問い合わせ、お申し込みは、紫熊倶楽部ホームページからどうぞ。
<06.10.17> 鳥取バードスタジアムで行われる天皇杯4回戦C大阪戦の応援ツアーの募集が、昨日から始まっています。11/4(土)の6時半に広島西飛行場、6時45分に広島駅新幹線口に集合し、鳥取で試合を観戦した後午後8時に広島駅、8時半に広島西飛行場に戻ってくる、と言う日程です。料金は貸し切りバス代、自由席チケット代、旅行保険代金を含んで大人7,600円、高校生7,100円、小中学生6,900円で、サンフレッチェクラブ会員はそれぞれ2,000円引き。お申し込み、お問い合わせはデオデオ旅行社「サンフレッチェ広島天皇杯・セレッソ大阪戦バスツアー」係(082-240-3447、受付は10:00〜19:00)までどうぞ。締め切りは10/28(土)です。(なお、サポーターグループのURSUSも独自にツアーを計画しているそうです。)なおこの天皇杯4回戦のチケットですが、日曜日のFC東京戦の試合会場で完売しなかった場合、明日からV-POINTとサンフレッチェの事務所でも販売する、とのこと。前売り料金はSAゾーン指定席が2,500円、自由席一般が1,500円です。
<06.10.17> 日曜日にJユースサハラカップのグループリーグ初戦が行われ、サンフレッチェユースはアウェイで名古屋と2-2で引き分けました。平繁をU-19代表候補合宿で欠くユースは前半から押し気味で、後半立ち上がりに岡本、終了間際に内田のゴールで2点のリードで勝ったか、に思えました。しかしロスタイムにセットプレーから立て続けに2点を奪われ、もったいない引き分けに終ったそうです。
<06.10.17> 日本サッカー協会は今日と明日埼玉で行われる合宿に参加するU-21代表候補を発表し、サンフレッチェからは佐藤昭、青山、前田が選ばれました。今回選ばれたのは次の25人。
【GK】松井(磐田)、西川(大分)、佐藤昭(広島)
【DF】鎌田(流経大)、伊野波(FC東京)、水本(千葉)、細貝(浦和)、青山直(清水)
【MF】本田拓(法政大)、寺田、家長(G大阪)、増田(鹿島)、谷口(川崎F)、
    中村(福岡)、水野(千葉)、梶山(FC東京)、青山敏(広島)、上田(磐田)、
    本田圭(名古屋)、枝村(清水)
【FW】平山(FC東京)、カレン(磐田)、苔口(C大阪)、田中佑(福岡)、前田(広島)
 先日発表されたアジア大会のメンバーと比較すると、一柳(東京V)、田中輝(大宮)、高萩(愛媛)、山本修(早稲田大)、萬代(仙台)、辻尾(中央大)が外れ、松井、蒲田、伊野波、寺田、水野、梶山、上田、枝村、苔口、田中佑が加わっています。同じU-21代表なのにも関わらずこれだけメンバーが違うのは、アジア大会のメンバーには残留争いと昇格争いをするチームからは選べなかった、と言う事情と、レギュラークラスは1クラブ1名に限る、と言う制限があったから。また明日公式戦があるJ2のチームからは今回の合宿に選べなかった、と言う事情もあります。ただ、来年8月から始まる北京五輪予選までまだ間があることを考えれば、ここはより多くの選手にチャンスを与えることの方が重要なわけで、そう言う意味では中国戦もアジア大会もどちらも楽しみだ、と言って良いかも知れません。
<06.10.16> 昨日ビッグアーチで行われた第27節FC東京戦は、2点の先行を許したものの5点を奪って逆転で勝ち、勝ち点を30に乗せました。
 怪我のダバツはやはり昨日も無理でサイン会要員となり、甲府戦と同じメンバーでスタートすることになりました。
        下田

   森崎和  戸田  盛田

        青山
駒野(→李50分)        服部
   柏木       森崎浩(→高柳88分)

    佐藤寿   ウェズレイ
    (→前田28分)

SUB:木寺、八田、中里、上野
 対するFC東京のメンバーは、GK:土肥、DF:茂庭、ジャーン、藤山、徳永、MF:今野、三浦(→宮沢73分)、戸田、石川(→川口85分)、梶山、FW:平山(ルーカス45分)。序盤は森崎浩が積極的にミドルを狙って行ったものの、全体的に動きが硬くなかなかボールを前に運べません。逆に東京は平山の頭を、あるいはDFラインの裏を狙ってロングボールを蹴ってきて、ラインを下げさせられ攻勢を許します。そして8分には東京が左サイドからFKのチャンス。梶山のボールに下田が飛び出したもののクリアしきれず、ルーズボールをジャーンに決められ先制点を許してしまいました。更に13分には右からの放り込みをクリアしたもののそのボールをペナルティエリアの前で梶山に拾われ、フリーで打たれてあっという間に2点差を付けられてしまいました。
 その後もなかなか攻めの糸口をつかむことが出来なかったサンフでしたが、21分に1点差に迫ります。中盤で柏木が倒されて得たチャンスから素早いリスタートで左に展開し、ウェズレイが戻したボールを柏木がファーサイドにロビングのパス。これでフリーになった佐藤寿がジャンピングボレーで叩き込み、嫌な流れを断ち切ることが出来ました。
 続く28分、この日2つ目のターニングポイントとなる事が起きます。直前にオフサイドの笛の後で蹴ったと言うことでイエローカードを受けた佐藤寿が、前田との交代でピッチから下がります。ここまで16ゴールを決めているエースを欠いて大丈夫か?と一瞬思いましたが、しかし前田が低い位置まで下りてキープし柏木が周囲を走り回り、ウェズレイを高い位置に押し出すことでペースを握ります。35分には森崎浩のシュートのこぼれを前田が拾ってシュート。40分には柏木のパスでDFラインの裏に抜け出した前田が右足でシュートしましたが大きく上に外れます。引いて守りを固める東京はカウンターからチャンスを作ろうとしますが、戸田を中心にした守備陣は30分以降の東京のシュートを1本に抑えます。序盤の劣勢を押し返し、同点になるのも時間の問題か、と言う流れで前半を折り返すことになりました。
 平山に代えて後半からルーカスを投入してきた倉又監督。最初は東京がペースを握り、この采配が当たったかに見えました。2分にはロングクロスに梶山が頭で合わせましたが下田が好セーブ。5分には右から左から何度もクロスを放り込まれ、7分には広島の右サイドから中央に進入した石川がミドルを狙います。5分には駒野が足の爪が割れたと言うことで李に交代。日本代表2人を同時に欠いた戦いを余儀なくされます。2週間ぶりの登場となった李は、その鬱憤を晴らすかのように常に高い位置をキープして、何度も右からチャンスを作ります。10分には李の低いクロスにウェズレイが合わせようとしましたがわずかにヒットせず。14分には青山のロングパスで抜け出したウェズレイがフリーでシュートしましたがふかしてしまいます。17分には戸田の展開のパスから李が右サイドを突破。これを前田、柏木が繋ぎ、李のからウェズレイがオーバーヘッドでシュートし、こぼれに前田が走り込みましたが及びません。そして18分、またもや戸田の展開から李が右サイドを深く破り、そのクロスを折り返した服部のボールをウェズレイが胸でワントラップ。そのままオーバーヘッドで叩き込み、見事な攻撃で同点に追いつきました。
 続いて20分。柏木が倒されて得たFKを素早く右に展開し、前田、柏木がつないでウェズレイがゴール前を横切るクロス。森崎浩は届かなかったもののファーに詰めていた李が叩き込み、一気に逆転してしまいます。この後のサンフはやりたい放題。足が止まって気持ちもダウンした東京にサッカーをさせません。2列目だけでなくボランチやDFまでが前線に顔を出し、東京陣内を蹂躙します。そして26分、盛田のクリアボールを拾ったウェズレイが反転すると前田へ。前田はドリブル突破する、と見せかけて後ろに戻すと、ここに走り込んだ森崎浩が右足でミドルシュートを決めてリードを2点に広げました。
 思うようにいかない東京は宮沢を投入し、何とか流れを変えようとします。29分には石川のクロスから2度今野に決定的なシュートを打たれましたが下田がスーパーセーブ。32分には今野のクロスをつながれ戸田光が押し込みましたがオフサイドに助けられます。逆に33分には盛田のクリアボールで抜け出したウェズレイが、狙い澄ましてループシュートを打ちましたが惜しくもバー。36分にも服部のクロスにウェズレイが頭で合わせましたが枠外に外れます。38分には李が、43分には柏木が相手ゴール前まで迫りましたがシュートまで行けず。45分にも李のパスで抜け出したウェズレイがフリーでシュートしましたが決められません。そして後半ロスタイム、低い位置で前田がボールを奪うと右サイドに展開。これを受けた高柳の強烈なミドルは土肥に弾かれましたが、こぼれを拾ってクロスを入れるとこれがウェズレイにドンピシャ。しっかりと頭に当ててゴールネットを揺らし、この日のゴールショーを締めくくりました。
 試合後にペトロヴィッチ監督は「広島に来て15試合、今日みたいな試合は初めてだ...前半は私が指揮を執った中で最悪の試合だった...後半、私が来た中で最高の内容となった」と語っていますが、この感想は監督だけではない、と思います。前半の立ち上がりは全体的に腰が引けてラインが下がりっぱなし。ミスを怖れるがゆえにかえってミスの連鎖が続く、と言う感じで、ほとんど自分たちのサッカーが出来ていませんでした。最初の15分間に許したシュート2本がいずれもネットを揺らしてしまった、と言うのは不運な面もあったと思うのですが、それ以前に試合に臨む気持ちが全くできていなかった、としか思えないような内容だったと思います。
 しかしそんな中でも戦う気持ちを失わなかったのが、立ち上がりから積極的にシュートを狙っていた森崎浩であり、また怪我を負ったにも関わらず追撃の1点を取った佐藤寿だった、と思います。良く言われるように2-0と言うのは、サッカーにおいては危険な点差です。ここでどちらが先に点を取るかは、試合の趨勢を決める上で重要です。その1点を佐藤寿が奪ったことで、広島の選手達は息を吹き返し、FC東京の選手達は気持ちが守りに入ってしまいました。結局佐藤寿はゴール後に7分間だけプレーしてピッチから去りましたが、あれだけ我慢強い彼が自ら下がると言うことは余程痛かったはず。それでもきっちり1点を返したところは、まさにエースらしい働きだったと言って良いでしょう。
 ただそれ以上に素晴らしかったのは、交代で入った選手達の躍動でした。まずは前半途中から投入された前田。走る量こそまだ少ない感じはあるものの、ボールのあるところにきっちりと顔を出して何度もチャンスに絡みました。ゴールこそなかったもののアシストは記録しましたし、また高い位置でのキープやシュート、決定的なパスなどで勝利に貢献しました。今年はシーズン前から大きく期待されながら出場機会も少ないままにここまで来てしまいましたが、ここまでの時間は決して無駄ではなかった、と言うことが分かるプレーぶりだったと思います。そして、それに輪をかけて素晴らしかったのは李漢宰。ペトロヴィッチ監督になってから何度もチャンスを与えられながらなかなか結果を出せず、「僕はヒーローになれない器」だとまで自分のHPで書いていた彼でしたが、しかしそれでも腐らず努力し続けたことがここに結果として出たのでしょう。彼の積極的な上がりと鋭いクロス、そしてリードを奪うことになった3点目のゴールは、昨日の勝因の一つだったことは間違いない、と思います。更に終了間際に出た高柳もロスタイムのチャンスに上がって強烈なシュートを放ち、最後はウェズレイのゴールをアシストしました。前節は最後まで選手を代えずに控え選手を信頼していないのか、と思わせたペトロヴィッチ監督でしたが、ここぞと言うところでスパッと代えて、そしてその選手達の活躍がチームを勝利に導いたと言うのは「チーム作り」がうまく行っている証拠だ、と言って良いのでは?試合後の会見で「監督がどうこうではなく、選手がやったことが重要だ」と語っていましたが、しかしそのように選手が力を出せるような状況に持って行ったのは監督である、と言うのもまた間違いないでしょう。この勝利はペトロヴィッチ監督とそのスタッフ、そして彼に指導された選手達がこの3ヶ月間頑張ってきたことに対する正当な報酬だ、と言って良いのではないでしょうか。
 この勝利でサンフレッチェは勝ち点を30の大台に乗せ、16位との勝ち点差を10に広げました。以前も書いたように残留の目安は勝ち点34程度なのでまだまだ安全圏とは言えません(実際、昨年の柏は第27節時点での勝ち点が30だった)が、しかし現実問題として下の3チームが今後の7試合で3勝1分け以上の成績を収める可能性はそれほど高くない事を考えれば、これでほぼ残留が決まったと言って良いかも知れません。ただここで問い直さなければならないのは、「J1残留さえすれば良いのか」と言うことでしょう。サンフレッチェと言うチームの将来を考えた場合、15位ならば満足か、と言うことでしょう。前節は昇格組の甲府に完成度の違いを見せつけられてしまった広島ですが、しかしそれは全体的な流れからすればマイナーなことでしかない、と思うのです。昨日の結果はそのまま東京とのチーム力と完成度の違いだったと思いますし、サンフにそれだけの力がある事を示すことができたのだ、と思うのです。だいたいこれまでもG大阪や浦和、川崎F等に対して正面からぶつかってもう少しのところまで行っていたわけで、このような勝利にも驚く必要はないのです。むしろこれだけの戦いができて当然のチームなのだ、と言っても良いと思います。サンフレッチェが決して15位にとどまるようなチームではない、と言うことはJリーグをしっかり見ている人ならみんな分かっているはず。それを単なる印象で終らせることなく結果として示すことが、これからシーズン終了までにすべきことなのではないかと思います。
 次節はC大阪が相手で、1試合おいて福岡、京都が続きます。どのチームも広島の順位を目標にしているわけで、きっと凄い気迫で来るはずです。そこで自分たちのサッカーを貫くことが出来るかどうか。そして勝ちたいと言う気持ちで負けないかどうか。それが今後のサンフレッチェにとって、最も重要な事になるのではないでしょうか。
<06.10.15> 携帯サイトなどの情報によると、今日はやはりダバツではなく盛田の先発が確定的。FC東京は平山の頭を狙ったボールのこぼれを狙ってくる可能性が高いだけに、中央で競り負けないこととこぼれ球を失わないことが重要になりそうです。また日本代表の遠征から戻った佐藤寿と駒野ですが、1日多く休めたことから体調は戻っている様子です。更に腰の痛みや疲れ、足の内転筋の故障等に苦しんでいたウェズレイが、今週の練習では調子の良さを示すようなプレーを見せていた、とのこと。苦手としてたホームゲームもここ3試合は2勝1分けと悪くないだけに、是非とも勝ってJ1残留に近づきたいところです。
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで、午後3時キックオフ。U-11による「サニクリーン広島サンフレッチェカップ」が10時から、「中国新聞ちゅーピーくらぶ親子サッカー教室」が12時から、そして「フォリアチャレンジ」が1時から行われます。選手サイン会は2時20分からメインスタンド3Fコンコースで。12時半から正面広場で抽選券を配付して、電光掲示板で当選番号を発表します。サンフレッチェクラブ会員限定のプレミアム選手カードプレゼントは服部選手で、先着3,000名様に。オフィシャルショップV-POINTは「わくわく秋の大感謝祭」と称して、3,000円以上グッズを購入した方に直筆サイン入り選手カードをプレゼントします。また今日はメイン側おまつり広場特設テントにて「献血併行型骨髄ドナー登録会」(10:45〜14:30)と「献血受入活動」(11:15〜15:00)を行います。早めに会場に到着して時間のある方は、是非ご協力をお願いします。更に、今日は広島市出身の歌手原田真二さんがビッグアーチに来場して、「選手とハイタッチ」に参加したりスタジアムFMにゲスト出演して、11/2に予定されている「広島護国神社 鎮守の杜コンサート−環境チャリティーコンサート−」のキャンペーンを行う予定となっています。
 今日のテレビ中継ですが、BS-iとTBSチャンネル(スカパーch363)で生放送が予定されています。私もブログで速報しますので、スタジアムに行けない&テレビが見れない方はそちらをどうぞ。
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