5/18〜5/24のSANFRECCE Diary


<08.5.24> 5/17に行われたプリンスリーグ広島皆実戦は、終始サンフレッチェユースのペースだったものの不運な失点に泣き0-1で初黒星を喫しました。この日のユースのメンバーは、GK:原、DF:元田、宮本将、佐伯、宮原、MF:茶島、宮本徹(→玉田→山崎)、大崎、FW:浅田(→沖田)、不老、板倉。失点は後半20分ごろで、皆実のシュートがDFに当たってコースが変わり入ってしまった、とのこと。その後も猛攻を仕掛けたものの皆実の堅い守備を崩すことができず悔しい敗戦となりました。この試合の結果、作陽と広島皆実に勝ち点で上を行かれて3位に転落。1st roundの4位以上は確定しているため2nd round進出は決まっていますが、勝ち点が持ち越しになるため次の作陽戦に負けるわけにはいきません。
【第6節】
広島皆実 1-0 広島ユース
作陽   3-0 高川学園
広島観音 3-1 岡山学芸館
境    3-1 銀河学院

      勝点 勝 分 負 得失差
作陽       15   5   0   1      +9
広島皆実     15   5   0   1      +4
広島ユース    13   4   1   1     +17
境        10   3   1   2      -1
広島観音      8   2   2   2      +3
銀河学院      4   1   1   4      -6
高川学園      2   0   2   4     -15
岡山学芸館     1   0   1   5     -11

<08.5.24> 長丁場のJ2は明日から中盤戦・第2クール。サンフレッチェはホームにザスパ草津を迎えます。
 序盤は怪我人が出ていたこともあってなかなか順位が上がらなかった草津でしたが、ここ4試合は3勝1敗。特に前節はロスタイムの決勝ゴールでJ2昇格後初の連勝をしたと言うことで、大いに意気が上がっています。
1H ●0-2 広島  【広】青山、平繁
2A ●1-2 熊本  【草】喜多、【熊】高橋2
3H △0-0 横浜FC
4A ○2-1 愛媛  【草】藤井、氏原、【愛】若林
5A ●0-1 仙台  【仙】中原
6H ●1-2 湘南  【草】寺田、【湘】リンコン2
7A △1-1 鳥栖  【草】後藤、【鳥】藤田
8H △1-1 山形  【草】後藤、【山】坂井
10A △1-1 福岡  【草】島田、【福】久永
11H △0-0 甲府
12A ○3-2 徳島  【草】後藤、田中、高田、【徳】石田、大島
13H ●1-3 C大阪 【草】山崎、【C】小松2、ジェルマーノ
14A ○1-0 岐阜  【草】高田
15H ○2-1 水戸  【草】松下2、【水】OG
 14試合での総得点14と言うのは下から3番目の少なさ(最少得点は甲府と愛媛の13)ですが、それでも中位に居るのは失点の少なさ(1試合平均1.21)のおかげでしょう。またチーム全体で戦いを諦めない粘り強さも特筆すべきもので、シュートの雨を浴びせられた鳥栖戦や甲府戦でも勝ち点1を拾っています。明日は首位の広島が相手、しかもアウェイということで、がっちりと守りを固めてカウンター、と言う戦術で臨んでくるのはほぼ間違いない、と思われます。
 対するサンフレッチェですが、フランス遠征中の青山は今節も欠場。従って前節と同じメンバーで戦う可能性が高そうです。
        木寺

    森脇 ストヤノフ 槙野

      高柳 森崎和

李               服部
    森崎浩    高萩

        佐藤寿

SUB:下田、戸田、ユキッチ、平繁、久保
 鳥栖戦、横浜FC戦と2試合続けて守りを固める相手を攻めあぐみ、75分以降にようやく1点を奪って勝ちました。明日も同じような試合となることが予想されますが、しかし早い時間帯に点を取ることができるなら、違った展開に持ち込むことも可能でしょう。そのために必要な事は、3人目、4人目の動きで崩すことと、相手陣内でのプレーの精度を上げること。明日はできれば前半のうちにリードを奪って、楽な展開に持ち込みたいものです。
<08.5.23> トゥーロン国際大会の2試合目が昨日行われ、日本はフランスに2-1で勝って決勝トーナメント進出を決めました。この日のメンバーはオランダ戦から西川、伊野波以外を入れ替えて、GK:西川、DF:中村、青山直、吉田、伊野波、MF:青山敏、本田拓、上田、梅崎、FW:岡崎、森本。序盤から技術に勝るフランスに押し込まれたそうですが、日本がワンチャンスを生かしたのが前半17分。上田のパスを受けた岡崎のクロスに梅崎が飛び込んで先制点を挙げました。後半に入ってもフランスのペースだったそうで、西川のスーパーセーブで凌ぐシーンもあったようですが、後半15分にエスクデロのシュートを森本が押し込みリードを広げました。しかしその後は完全にフランスに押し込まれ、25分に1点差に詰め寄られたものの何とか逃げ切った、と言う試合だったようです。この日は先発だった青山敏は右MFとして出場し、ボールに良く絡んでいたとのこと。後半38分ごろに戦術的な理由で交代したものの、出来は悪くなかった模様です。
<08.5.23> 日本サッカー協会はサウジアラビアに遠征するU-19日本代表を発表し、広島からはユースの岡本知が選ばれました。
【GK】松本(順天大)、権田(FC東京)、大谷(浦和)
【DF】薗田(川崎F)、堀田(札幌)、村松(Honda FC)、鈴木大(新潟)、
    金井(横浜FM)
【MF】金崎(大分)、鈴木惇(福岡)、青木(大宮)、山本(磐田)、
    柿谷(C大阪)、岡本知(広島ユース)、水沼(横浜FM)、原口(浦和)
【FW】永井(福岡大)、山崎、押谷(磐田)、宮澤(札幌)、川又(新潟)
 今月行われたベルギー・オランダ遠征に参加したメンバーから浦田(横浜FM)、山村、村瀬(流経大)、佐藤(名古屋)、中田(横浜FC)、大山(福岡)、大前(清水)が外れ、大谷、薗田、鈴木大、山本、柿谷、原口、山崎、川又、金崎が選出されています。U-19代表の今年の目標は、11/1からサウジアラビアで行われるAFC/U-19選手権。今回の遠征は本番の予行演習を兼ねたものだと思われるので、かなり「本気度」の高いものとなるのではないでしょうか。
<08.5.22> 昨日行われた第15節横浜FC戦は平繁のゴールで勝ち、連勝を3に伸ばしました。
 U-23代表の遠征に参加している青山の代役として高柳を起用して、サンフは次の布陣で戦いに臨みました。
        木寺

    森脇 ストヤノフ 槙野

      高柳 森崎和
      (→平繁71分)
李               服部
    森崎浩    高萩

        佐藤寿(→久保89分)

SUB:下田、戸田、ユキッチ
 対する横浜FCは2人の三浦は遠征にも不参加で、GK:小山、DF:中田(→長谷川61分)、八田、山田、太田、MF:エリゼウ、八角(→チョ45分)、根占、滝澤、FW:池元(→御給66分)、アンデルソン、と言うメンバーでした。試合は立ち上がりから広島ペース。3分には森崎浩がゴール前でFKを狙い、5分には波状攻撃から森崎和がミドルを狙ったものの上に外れます。10分には李のパスを佐藤寿がダイレクトでシュートしたもののGK正面。11分には槙野のロングシュートが枠内に飛びましたがGKにキャッチされます。その後も広島が次々とチャンスを作り、19分には森脇が左足でシュートしたもののわずかに上に外れ、32分には李のクロスに佐藤寿が走り込んだものの届きません。42分にはCKのボールに槙野がフリーで合わせましたが、GK小山のスーパーセーブに阻まれます。前半の横浜のチャンスは、25分のFKのこぼれを八田に打たれたものぐらい。サンフが圧倒的に攻めながら横浜FCの「ハマナチオ」を崩せない、と言う展開で前半を折り返しました。
 後半に入ると、横浜FCの都並監督は高さとスピードのあるチョを投入して攻めの姿勢を見せます。しかし、試合のペースは相変わらず広島。1分には高萩がペナルティエリア内から強烈なシュートを放ちましたが上に外れ、5分の槙野のボールは誰も触ることなくポストを舐めるように外れます。8分にはストヤノフのロングボールを李がワンタッチで中へ。これに森崎浩が頭で合わせたもののこれも外れます。19分には李が、森崎浩が決定的なシュートを放ちましたがいずれもDFに当たって弾かれ、23分の李のシュートも大きく上に外れます。更に25分には高い位置でのパスカットから服部のクロスがゴール前で待ちかまえる佐藤寿へ。フリーで頭に合わせたものの、照明が目に入ったらしく当たり損なって枠を外れてしまいます。横浜も長谷川、御給と次々とFWを投入して反撃を試み、24分には長谷川のクロスにアンデルソンが頭で合わせたものの危うく枠外。33分には御給が落したボールに長谷川が走り込みましたが何とかクリアします。どうしても点を取りたい広島は平繁を入れて2トップで攻勢をかけましたが、それがようやく実ったのが後半40分でした。ペナルティエリアのやや外でボールを持った高萩がファーサイドにボールを送ると、ここに上がっていた森脇がキープ。中を確認して低いボールを入れると、これが平繁の足元にぴたりと合ってようやくゴールネットを揺らすことができました。
 その後横浜FCは同点を狙って前掛かりに来ましたが、この日のサンフは前からの守備を徹底して相手にシュートを打たせません。そしてロスタイムに投入された久保がワンタッチのパスを前線に送り、それを必死でクリアしたエリゼウが足を攣らせて担架で運び出された直後にタイムアップ。ビッグアーチに山形戦以来の勝利の歓喜が広がりました。
 試合後にペトロヴィッチ監督は「今日は違う言葉で試合を表現したかったのですが」と前置きした通り、山形戦以降の3試合と同様に引きこもる相手の守備をどう崩すか、と言う試合となりました。横浜の守備の集中は素晴らしく、特に前半はなかなか良い位置からのシュートが打てませんでした。しかし後半は疲れからかスペースを与えてくれるようになり、決定的な場面を何度も作っています。特に8分の森崎浩のヘッド、19分と23分の李のシュートや25分の佐藤寿のシュートは決定的で、ここで決めていればもっと楽に試合を進めることができたかも知れません。第1クールで勝ち点を31稼いで首位をキープした広島と言うことで、今後相手チームはどこも同じように守備を固めてくる事が予想されます。そこをどのように打ち破って点を取って行くのか。今後は運動量とパス回しだけでなく、ラストパスやシュートの精度も上げて行くことが必要になるのではないでしょうか。

速報ブログ 前半 後半
日刊スポーツスコア
中国新聞戦評
J's GOALゲームサマリー

<08.5.22> サンフレッチェは昨日、ダリオ・ダバツ選手が5月末で退団する、と発表しました。一昨年8月に広島入りしたダバツはストッパーとして11試合に出場。昨年も6試合に出場したものの、「左膝前十字靭帯断裂と内側側副靭帯及び外側半月板の損傷」で5月以降の試合出場ができませんでした。そして再起を期した今年もキャンプで左肘を脱臼。その後回復して開幕戦で途中出場しましたが、度重なる怪我が原因でなかなかコンディションが上がらずベンチ入りもできていませんでした。広島との契約は7月末まででしたが、欧州でチームを探すためには早めに動いた方が良いと言うことと、DFを補強したいと言う広島側の事情との関係で契約途中での退団となったものと思われます。
<08.5.21> 中国新聞とホットニュースによると、今日の横浜FC戦で青山の代役を務めるのは高柳。「今、結果を出すことで、自分自身も殻が破れるんじゃないか、と思っています。だから結果を求めて明日は戦いたい」と意欲を語っています。青山以外にも柏木、盛田がリタイア中で桑田もまだコンディションが整っていない、と言うことで中盤の控えが心もとない状況ですが、こちら1日休みが少ない中でアウェイに遠征して来る相手に対して、少なくとも走り負けないように戦って欲しいと思います。
 今日の試合会場は広島ビッグアーチで、午後7時キックオフ。試合前イベントとして「フェイスペイント」を4時からメイン側おまつり広場で行います。またサンフレッチェクラブ会員限定のプレゼントは、ダバツ選手のプレミアム選手カードです。更に平日開催と言うことで横川駅発のシャトルバスは7時半まで運行しますので、仕事などで遅れた場合にご利用下さい。
 テレビ放送はスカパーch181で生中継の予定です。ブログでの速報はやる予定ですが、できない可能性もありますのでその場合はご了承下さい。
<08.5.21> 昨日開幕したトゥーロン国際大会の初戦で、U-23日本代表は李のゴールで1-0でオランダを下し、幸先良いスタートを切りました。この日の先発メンバーは、GK:西川、DF:伊野波、森重、水本、田中裕、MF:細貝、梶山、本田圭、水野、谷口、FW:李。青山敏の出番は無かった模様です。
<08.5.20> 明日は第1クールの最後の試合として、横浜FCをホームに迎えます。
 第3節から5試合勝ちに恵まれず苦しんだ横浜FCですが、第8節岐阜戦に勝って2位に浮上。その後も熊本、愛媛、福岡に勝って、現在2位仙台と勝ち点2差の5位に付けています。
1 ○2-0 徳島  【横】山田、アンデルソン
2 ○3-2 湘南  【横】アンデルソン3、【湘】加藤、三田
3 △0-0 草津
4 △0-0 鳥栖
5 △2-2 水戸  【横】アンデルソン、三浦淳、【水】堀、大和田
6 △1-1 仙台  【横】エリゼウ、【仙】梁
7 ●0-1 山形  【山】坂井
8 ○3-2 岐阜  【横】OG、八田、アンデルソン、【岐】片山、吉村
9 △1-1 C大阪 【横】根占、【C】小松
11 ○5-0 熊本  【横】アンデルソン3、難波、チョ
12 ●1-2 甲府  【横】アンデルソン、【甲】久野、藤田
13 ○1-0 愛媛  【横】アンデルソン
14 ○2-1 福岡  【横】アンデルソン、池元、【福】大久保
 1試合平均失点0.92と言う堅い守備が好調を支えているのは一つの要因ではありますが、それ以上にこのチームを引っ張っているのはアンデルソンの存在です。第2節にハットトリックを決めた後はやや鳴りを潜めていたものの、第11節に再びハットトリックを決めるとそこから4試合連続ゴールで勝利に貢献しています。前節は勝利を渇望する福岡の激しいサッカーに押される時間が長かったのですが、カウンターから独走したアンデルソンの一発で先制点を奪うと、同点に追いつかれた直後に再びカウンターから追加点を奪って福岡の息の根を止めました。強力な力を持つ外国人選手と経験豊富な選手による、抜け目ないサッカーができるチーム。それが、横浜FCだと言えるでしょう。
 対するサンフレッチェですが、福岡、鳥栖と続いたアウェイ2連戦を勝利で飾って仙台戦の敗戦のショックを振り払うことができました。明日の試合もその勢いのままに行きたいところですが、青山がU-23代表のフランス遠征のために欠場。代役として起用されるのは、高柳ではないかと思われます。
        木寺

    森脇 ストヤノフ 槙野

      高柳 森崎和

李               服部
    森崎浩    高萩

        佐藤寿

SUB:下田、戸田、ユキッチ、平繁、久保
 昨年のホームでの横浜FC戦は5/12で、ちょうど1年前のこと。広島が攻守に圧倒して22本のシュートを放ったもののゴールを割れず、逆にミスから2点を奪われて敗れています。また難波選手の矢を折るパフォーマンスを見せられる、と言う屈辱を受けたことも、忘れるわけにはいきません。その悔しさを晴らすためにも、明日はぐうの音も出ないほどに叩きのめして欲しい、と思います。
<08.5.19> オフィシャルホームページによると、左膝外側半月板損傷で3月から戦列を離れていた内田健太選手が、昨日から全体練習に復帰したとのことです。
<08.5.18> 昨日アウェイで行われた第14節鳥栖戦は佐藤寿のゴールで1-0で勝ち、首位を守りました。
 前節と同様にワントップの布陣ながら、トップ下には高萩を入れて次の布陣で戦いました。
        木寺

    森脇 ストヤノフ 槙野

      青山 森崎和

李               服部
    森崎浩    高萩(→高柳82分)

        佐藤寿

SUB:下田、ユキッチ、平繁、久保
 対する鳥栖は、GK:赤星、DF:日高、柴小屋、飯尾、高地、MF:鐡戸(→石田69分)、高橋、衛藤、野崎(→レオナルド80分)、FW:藤田、金(→谷口63分)、と言うメンバーでした。立ち上がりは鳥栖も前からプレスに来る様子は見せたものの、それをかいくぐって最初にビッグチャンスを作ったのは広島。2分に槙野の右へのサイドチェンジを繋ぐと、森崎浩がフリーでミドルを放ちましたが枠を外れます。その後も7分に森脇が、9分には佐藤寿がシュートを放つなど、攻勢を強めます。鳥栖は前線からのプレスを放棄して後でブロックを作って守りを固め、8分の衛藤、17分の鐡戸など時折ミドルシュートを狙ってきます。また両サイドからクロスを入れてきますが正確性が無く、広島のDFがしっかりとはね返します。18分には広島が波状攻撃を見せて最後は高萩がシュートしたものの枠外。21分にも青山と森崎浩が続けてミドルシュートを打ちますが、いずれも枠外に外れます。23分にはカウンターから高萩がゴール前にシュート性のクロス。ここに走り込んだ佐藤寿はフリーになっていましたがボールはわずかに合いません。鳥栖は前半終了間際に良い位置でFKのチャンスを得たものの、高地の左足からのボールは枠外。前半は攻める広島に対して鳥栖が堅い守りからカウンターとセットプレーに賭ける、と言う展開でスコアレスで折り返しました。
 後半に入っても「攻める広島・守る鳥栖」と言う図式は変わらず。2分にはサンフが波状攻撃を見せたものの攻め切れず、3分にはFKのチャンスからペナルティエリア内で高萩がフリーになりかけたもののDFにクリアされます。5分にはストヤノフのクリアが相手に当たって藤田に決定的なシュートを打たれたものの木寺が横っ飛びでキャッチ。直後のカウンターで佐藤寿が抜け出しましたがシュートはDFに当たります。更に7分にも森脇のクサビのパスを受けた佐藤寿が振り向きざまにシュートしたものの飯尾にブロックされます。圧倒的にボールを支配するサンフは、DFラインから次々と攻撃参加して何とかこじ開けようとしますが、鳥栖の守備組織は崩れません。14分には森崎和のロングボールを佐藤寿がワンタッチでシュート。打った後にGKが飛び込んで来ると言う危険なプレーを見せたものの、主審もファウルを取りません。17分には森崎和がシュートしたもののわずかに枠外。20分には李のクロスに高萩が飛び込みましたが、わずかに届きません。しかし30分、サンフの攻撃がようやく実を結ぶ時が来ます。李の右からのクロスはDFがクリアしたものの、逆サイドに上がっていた服部が受けてフリーでクロス。ゴール前ではやはりフリーになっていた佐藤寿がしっかりとゴールを狙ってヘディングシュートを流し込み、ようやく先制点を奪うことができました。
 これで落ち着いた広島は、DFのオーバーラップを封印して守備のブロックを作って逃げ切ろうとします。逆に鳥栖はレオナルドを入れて攻め込んできます。高柳を投入して運動量を上げて、凌ごうとする広島。39分には李のワンタッチパスで抜け出した佐藤寿が決定的なシュートを放ちますが、惜しくも枠を外れます。鳥栖は谷口が何度も思い切ったシュートを見せたものの、ことごとく枠外。ロスタイムには高地がドリブルで侵入して決定的な場面を作り、最後のセットプレーではGKまでも上がってきて攻めますが、広島のDFが集中を切らさず守ります。最後には激しいプレーから李と森崎浩がイエローカードを受けたりもしたものの得点は許さず、鳥栖にホーム初黒星を付けました。
 試合後に鳥栖の岸野監督は「前に行くところを全員で守って奪いに行く。そうじゃない時、ブロックするというつもりで行ったが、自然にラインが低くなったというのもある。それは想定していたし、行けなかったというのが事実」と述べています。つまり、前からプレスに行ければ行くが、プレスがかからないようなら引いて守る、と言う作戦だったものと思われます。実際鳥栖は最初は高い位置から来たもののすぐに諦め、むしろゴール前をしっかりと固めると言う戦い方を貫きました。その結果広島はボールは支配できたものの、なかなか相手のペナルティエリア内に入り込むことができませんでした。相手の高い位置からのプレスに慌てて自分たちのサッカーを見失っていた4月のサンフレッチェでしたが、森崎和の復帰以降は落ち着いてボールを回し、相手の疲れと守備組織の綻びを待つ余裕ができるようになりました。昨日の試合は相手もそれを認識していて、逆に広島の攻勢を凌ぎながら相手のミスを待つ、と言う戦い方を選択した。それが昨日の試合の流れだった、と言うことだと思います。
 このような試合の流れは、仙台戦と良く似ていたと言って良いと思います。そしてその時にはどうしても点が奪えず、逆に一瞬の隙を突かれて敗れてしまったわけです。昨日の試合もそうなる可能性はあったと思いますが、しかし広島の選手はしたたかに戦って勝ち点3を取りました。ここで同じ失敗を繰り返さなかった、と言うことは、チームの成長を表していると言えるのではないでしょうか。この鳥栖との戦いで勝利したことは、今後J2を勝ち抜いていく上で重要な結果だったといえるでしょう。
 ただ問題点を挙げるとすれば、先制点を取った後の戦い方だと思います。鳥栖の圧力にブロックを下げてしまい、何度も危ない場面を作られました。相手のシュートとクロスの精度が悪かったため失点せずに済みましたが、シュートを打たれれば「事故」もあり得ます。今後はこのような時にでもしっかりとボールをキープして、相手をかわすような戦い方ができることが、重要なのではないでしょうか。

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