甲府戦(郡山市の「ひなたぼっこNo.1」さん提供)

ヴァンフォーレ甲府をホームに迎えてのJFL第6節は快晴ながら強い風の中キックオフ。前半風上に位置した福島は、序盤甲府の攻撃に振り回されます。更に悪いことに司令塔の小林が15分ごろ接触により負傷し、救急車で運ばれるという事態。そしてついに前半25分ごろ、左サイドからのフリーキックを頭で合わせられて先制を許します。前半はこの1失点のみでしたが、ほとんど一方的な負けパターンでした。
後半福島は、竹原をFWに上げて反撃を試みますが逆に後半15分ごろ、大柴の個人技に翻弄されて2点目を失いました。もう誰もが「終った」と思うような展開でしたが、しかしスタッフと選手はあきらめないのが昨年と違うところ。鋤柄、川口裕に代えて川田、瀬川を投入すると、その結果はすぐに出ます。まず右サイドを抜け出した川田が上げたボールを竹原が繋ぎ、碓氷が押し込んで1点差に迫ると、その直後にはゴール前でのFKのこぼれ球を竹原がゲットしてついに同点に追いつきました。その後も勝ち越しを狙って攻勢を続けますが、甲府も体を張ったディフェンスで必死に凌ぎ延長へ。延長でも福島のペースは変わらず猛攻を繰り返しましたが、しかしシュートは次々と枠を外れてしまいました。結局PK戦も3対4で失い3連勝は逃しましたが、その決して諦めない姿勢と戦いぶりに観客の暖かい拍手が寄せられたそうです。

97/5/18 17:59

第6回JFL第6節

観衆 676

郡山市営西部サッカー場

福島フットボールクラブ

2

0

前半

1

2

ヴァンフォーレ甲府

2

後半

1

0

延長前半

0

0

延長後半

0

3

PK戦

4

碓氷(67分)、竹原(69分)

得点

萩原(15分)、大柴(64分)

碓氷、桜井

警告

山尾

福島フットボールクラブ

ヴァンフォーレ甲府

GK

菊地

0

GK

坂本

0

DF

小西

1

DF

萩原

1

河原

2

山尾

0

波立

1

仲田

1

MF

竹原

2

木村

0

碓氷

2

MF

渡邊

1

仲村

1

阿井

1

小林(15分八城)

0

高田(55分新明)

0

桜井

0

マリオ(94分清水)

0

FW

鋤柄(64分川田)

0

FW

大柴

3

川口裕(69分瀬川)

1

カリーニョ

4

Sub

川口晃

0

Sub

倉持

0

水島

0

中村

0

八城

0

深澤

0

川田

2

清水

0

瀬川

1

新明

1

PK戦

福島

甲府

仲村

大柴

河原

阿井

波立

×

カリーニョ

碓氷

中田

川田

×

木村

×


鈴木良二さん(KHA01356@niftyserve.or.jp)による
「観戦記」
福島出場メンバー

福島先発
GK        菊池直喜
DF   河原忠明 小西俊市朗 波立紀夫
MF 竹原欣也 桜井栄志 仲村浩二 碓氷幸一
MF     小林慎二  鋤柄昌宏
FW        川口裕之
 
試合終了時
GK        菊池直喜
DF   河原忠明 小西俊市朗 波立紀夫
MF     桜井栄志   仲村浩二
MF    八城修 川田浩二 碓氷幸一
FW     竹原欣也   瀬川誠
 

快晴の空の元、やや強い南風の中試合は始まった。最近思うが立ち上がりが悪い。 やはり今日も風上の方を取った福島であるが甲府ペースで試合は進行ししました。 甲府の個人技とパスとカバーリングに振り回され放しで福島はひたすら得意の 数任せのデフェンスで凌ぐばかりでした。 非常に嫌な展開でいつ失点してもおかしくない状態でした。 そんな試合展開の中、15分ぐらいに小林主将が相手選手と接触して 負傷退場してしまいました。救急車で運ばれたので心配です。 司令塔を失った福島は攻撃陣がバラバラで得点できそうな予感さえ無い様な 時間帯が続きます。そして、失点です。左サイドで与えたフリーキックで中央に 飛び込む選手にHSを決められました。 まあ、前半は殆ど良いところが無く終わりました。良く1点で失点が済んだと 言ったところでした。

福島は陣容を少しいじってきました。最近よくやる竹原のFWです。 しかし、前半同様甲府に押されっぱなし。 もう右に左に展開されて河原、波立が身体をはった守りがやたらと目立つ試合です。 しかし、遂に大柴に個人技で翻弄されて追加点を許してしまいました。 終わったと殆どの観衆が思った試合展開であったのです。 しかし、スタッフは諦めませんでした。70分位に疲れの見える 鋤柄に代えて川田を投入、さらに75分位に川口に代えて瀬川を 投入して選手に攻撃心を煽りました。 そして、その結果がすぐにでました。右サイド抜けた川田がセンターリング 竹原が頭で繋いだボールは左サイドから飛び込む碓氷の正面に、 倒れ込みながらのシュートはキーパーの手をはじき左隅に決まりました。 さらに福島の攻撃は続きます。ゴール正面で得たフリーキックで 蹴られたボールは壁の間を抜けてその後ろにいたDFの足下に落ちました そのDFのトラップミスを竹原が滑り込みながらゴールに押し込みました。 残り10数分からの怒濤の反撃でした。同点まで要した時間は2〜3分 で有ったと思います。元気ずいた福島はここから勝ち越しを狙って 猛反撃を開始しました。一気いに形勢を逆転して甲府はひたすら ゴールを守るだけでした。しかし、逆転とはいたらず後半終了。

後半戦半は風上の甲府が風に乗せた縦パス一本で勝負に来ます。 トップのカリーニョ目掛けて来ましたが後ろの選手が疲れからか フォローが無くまた、河原が競り勝つため攻撃は組み立てられません。 福島は竹原、瀬川の俊足コンビに合わせて両サイドのオープンサイドに パスを出して走らせます。 甲府DFは何とかカットするのですが息が上がってその場を 動けない選手が目立ってきました。 こうなるともう福島は甲府の反撃を気にせずどんどん上がって攻撃を仕掛けます。 延長後半は福島の独断場いつ決まってもおかしくないシュートの 連続でした。しかし、この大事な時にシュートが枠を外れていきます。 頭を抱える福島の選手達が目立ってました。 結局、チャンスを生かし切れずにPK戦と成りました。

PK戦は 1番 仲村 ○ 2番 河原 ○ 3番 波立 × 4番 碓氷 ○

と続きGK菊池が甲府の5番目を止めて5番目の川田が決めればサドンデス 突入でしたが川田の蹴ったボールは左ホールに嫌われて負けました。 しかし、スタンドの観衆は試合終了後の選手が挨拶に来るまで帰らず 選手達に暖かい拍手を送ってました。 去年までだったら2点先行されると諦めてしまってたチームが今年は 最後まで試合を捨てずに頑張る姿勢を見せてくれたのです。 この姿勢が観衆に感動を引き起こしこの様な拍手を起こしたのでしょう。 この様な試合を行っていけば観衆はついてきます。 負けたとは言え収穫の多い試合でした。