第76回天皇杯サッカー選手権大会

福島県予選 福島FC 4-0 FCプリメーロ

1回戦 福島FC 2-1 日立清水

2回戦 福島FC 3-0 筑波大学

3回戦 福島FC 2-1 ジュビロ磐田

4回戦 福島FC 1-2 清水エスパルス




福島県予選(96/9/8)Kick off 14:00観衆 不明
郡山市西部サッカー場
福島FC 4 1前半0 0 FCプリメーロ
3後半0
延前
延後
PK
得点者
瀬川 誠35分
瀬川 誠70分
川口裕之75分
碓氷幸一82分

      〈得点〉 略号例:〜ドリブル →ゴロのパス ↑浮き球のパス
              Sシュート ×混戦 Hヘディング
            35分 【福島FC】瀬川 誠
                    左28 → 中央27S 
                                      相手DFこぼれ球 30右S
                     70分  【福島FC】瀬川 誠
                                      左19 → 中央28 → 30右S
                     75分  【福島FC】川口 裕之
                                      左19 → 30〜 → 中央28左S
                     82分  【福島FC】碓氷 幸一
                                      中央11 ↑ 6右S
     〈警告〉   16分  【FCプリメーロ】山家 博人(ラフプレー)
                     21分  【FCプリメーロ】藤本 義一(ラフプレー)
                     71分  【福島FC】      クラウジオ(非紳士的行為)
                     *71分の福島FCクラウジオの警告に関連してコーチが一名
                       退席処分
          〈退場〉 −−

       【福島FC】     【FCプリメーロ】
            後  前  計    |      |    計 前 後
           ---------------+------+--------------- 
           11  11  22    |S  H|     6   2   4  
          4   1   5    |C  K|     1   0   1 
             5   8  13    |F直接K|    11   5   6  
              1   0   1    |F間接K|     2   2   0  
               5   1   6    |G    K|    20  11   9 
              0   0   0    |P    K|     0   0   0  

      後  前  計 |               NO|               NO|計  前  後 
     ------------+-----------------+-----------------+------------
       0   0   0 |GK  菊池直喜  16|GK  千田則和   1| 0   0  0  
       0   0   0 |DF  仲村浩二   8|DF  竹ノ内貞夫  2| 0   0  0  
       1   1   2 |DF  クラウジオ  3|DF  阿部広行   4| 0   0   0  
       0   0   0 |DF  小西俊一郎 12|DF  横須賀潤   13| 0   0   0  
       3   0   3 |DF  碓氷幸一   6|DF  丹野英雄   7| 0   0   0  
       1   2   3 |MF  水島  光   20|MF  齋藤  勝  18| 0   0   0  
       0   2   2 |MF  八城  修  27|MF  藤本義一   9| 1   0   1  
       -   3   3 |MFジャイウトン  5|MF  小野隆志  22| 2   1  1  
       1   0   1 |MF  川田浩二   19|MF  山家博人    3| 1   1  0  
       2   2   4 |FW  瀬川  誠   30|FW  江本城幸  10| 2   0   2  
       2   1   3 |FW  川口裕之  28|FW  稲葉信行  11| 0   0   0  
     ------------+-----------------+-----------------+------------
       -   -   - |GK  川口  晃 S 1|GK  阿部  智  S16| -   -   -  
       -   -   - |DF  河原忠明 S 4|DF  亀岡文朗 S21| 0   -   0  
       1   -   1 |MF  鋤柄昌宏 S11|DF  宗形俊二 S12| -   -   -  
       0   -   0 |MF  中園忠和  S26|MF  齋藤真人  S 5| 0   -   0  
       0   -   0 |FW  宗像  洋  S34|MF  内山信之  S 8| 0   -   0  
     ------------+-----------------+-----------------+------------
 〈交代〉45分  IN 宗像  洋    |  74分  IN  亀岡文朗
                 OUT ジャイウトン |     OUT 丹野英雄
        56分    IN  鋤柄昌宏     |  77分  IN  内山信之
                 OUT 八城  修     |      OUT 稲葉信行
          75分    IN  中園忠和     |  78分  IN  齋藤真人 
                  OUT 川口裕之     |      OUT 齋藤  勝


第1回戦(96/11/3)Kick off 12:59観衆 517人
鏡石町鳥見山陸上競技場
福島FC 2 0前半0 1 日立清水
2後半1
延前
延後
PK
得点者
河原 忠明63分88分岡村 和人
竹原 欣也76分

11年ぶり4回目の出場の天皇杯の1回戦。ゲームはいつも通り中盤でボールは支配するものの決定力がなく、結局2対1での辛勝でした。これまで福島FCは63〜65回大会で3回天皇杯に出場していましたが、その時はいずれもJSLのチームに大敗しているので、今回のこの勝利が決勝大会での初勝利となりました。


第2回戦(96/11/10)Kick off 12:59観衆 389人
あづま総合運動公園県営あづま陸上競技場
福島FC 3 0前半1 0 筑波大学
2後半0
延前
延後
PK
得点者
郭 慶根29分
オウンゴール76分
瀬川 誠78分

このゲーム、1点目は小林のコーナーキックを郭が頭であわせてゲット。2点目は右サイドのルーズボールを瀬川が相手DFと競り合って取り、上がって来た川口裕に合わせようとしたボールが筑波DFの足に当たりゴールへ。3点目は筑波DFのボールを中央で瀬川がカットし、そのまま縦に走りキーパーと1対1になり、飛び込むキーパーをよく見て浮かしてゴールしたものです。JFL所属でJリーグ準会員ではないとはいえ福島FCもプロの集団。学生に実力差を見せつけた、と言うところでしょうか?


第3回戦(96/11/16)Kick off 13:00観衆 6233人
ジュビロ磐田スタジアム
福島FC 2 0前半0 1 ジュビロ磐田
2後半1
延前
延後
PK
得点者
川口 裕之54分81分福西 崇史
オウンゴール65分

この試合福島は、開始早々こそジュビロゴールに攻め込みましたが、さすがに相手は実力上位、徐々に押し返してきました。これをクラウジオ、小西、河原のDF3人と守備的MFの竹原、碓氷に加え、時には小林までがゴール前に入って必死に守ります。そのまま前半は0対0で終了しましたが、後半になるとジュビロは更に怒涛の攻め。福島は瀬川に代えて郭を投入してカウンターに賭けます。そしてついに後半10分、中央付近から右に展開したボールをキープした郭が、DFをかわすと左にサイドチェンジ。これを碓氷がグラウンダーで送ったセンタリング(もしかするとシュートのミスキックかも?)はDFとGKの間を抜けて、詰めていた川口裕の前へ。川口裕はスライディングで合わせ、待望の先制点を奪いました。更にその10分後、コーナーキックを小西、碓氷とつないでゴール前に上がったボールを、ジュビロの勝矢がバックヘッドでキーパーに戻そうとしましたが、ボールはディドの頭を越えてゴールへ。ジュビロにとっては痛恨のオウンゴールでした。Jリーグチームの意地を賭けて更に攻めまくる磐田。これに対して疲れの見える川口裕、ジャイルトンに代えて鋤柄、水島を投入して必死に守る福島。ジュビロは福西のゴールで1点を返してなおも攻撃を繰り返しますが、福島の全員がペナルティエリアに入っての守備、川口晃の好セーブにゴールを割ることができません。結局20分ほど耐えに耐えた福島イレブンの上に、勝利の女神が微笑みました。結果的には押し込まれましたが格上相手に堂々と自分達のサッカーを貫いた結果の勝利は賞賛に値します。
熱闘を終えた選手達
歓びに沸くサポーター


第4回戦(96/12/23)Kick off 13:05観衆 2921人
岐阜メモリアルセンター長良川競技場
福島FC 1 0前半1 2 清水エスパルス
1後半1
延前
延後
PK
得点者
郭 慶根72分2分オリバ
79分長谷川 健太

清水の先制点はあっと言う間でした。竹原のクリアがオリバに直接渡り、ミドルシュートを決められたのです。「これは実力差を見せつけられて大量失点になるかも...」と思いっきり悪い予感がしたのですが、それは杞憂だったどころか両チームに逆に作用したようです。清水は福島をなめたのか、パスワークで攻めるというよりも強引なドリブル突破をしようとしてつぶされる、といったパターン。一方の福島も、守ってばかりいては仕方がないと考えてか、高い位置でプレスをかけ、ミスを誘ってボールを奪うという積極的な守備ができていました。またDFラインの裏を狙った長いボールは後ろに一人余ったクラウジオがことごとくはねかえします。両チームとも前半は一進一退、ほぼ五分五分の展開でハーフタイムを迎えました。
後半になると、福島はボールの支配率は負けていないものの全体的な押し上げが遅くなかなか決定的なチャンスが作れません。サイドにスペースがあってもボールが出ず、センターで待つ郭の頭や川口裕之の足元にボールを出すもののフォローが無い状態。こういう中、福島は瀬川を投入してサイドの突破に賭けます。そして後半も30分になろうと言うとき、右サイドに向けて出た長いクロスをDFが頭に当て、これがゴールラインに向かって流れます。瀬川は追いつきましたがそのまま体を入れてDFをブロックし、コーナーキックを得ます。蹴るのは小林。青空にきれいな放物線を描いてゴール前に上がったボールを郭が高い打点であわせてついに同点!選手も、サポーターも狂喜乱舞です。その後、更にしばらくは福島のペースが続き、特にGKの前で郭がフリーでボールを持ったときは「やった、逆転!」と思ったのですが力のないシュートはキーパーの正面を突いてしまいました。逆にそれまで眠っていた清水もついに目覚めたかたびたび福島ゴールを襲いますが、当たりまくる川口晃がナイスセーブを連発します。力と力のせめぎあいとなり非常にエキサイティングな展開だったのですが、しかしこうなってくると地力の差か。ついに残り10分、右サイドからファーに上げたクロスに長谷川健太が合わせ、ついに勝ち越し点を奪われてしまいました。福島は終了直前にも右サイドからのコーナーキックがあって、1点目の再現を期待させてくれましたがこれは残念ながらキーパーの正面へ。そしてついに、一進一退のまま終了の笛が。ここに来てようやく形になってきたチームの最後の戦いが終ってしまいました。
結局、4回戦に臨んだJFLのチームはこの日全チーム敗れてしまいました。が、新聞報道を見る限り一番善戦したのがこの福島FCだったようです。来年どうなるのか、いろいろ不安が渦巻く中、よく頑張った、その一言だけ言えばそれで十分なような気がします。シュート数は清水の12本に対して福島11本。ボールの支配率でもほぼ対等か、悪くて6:4ぐらいだったのではないでしょうか。勝つチャンスは十分ありました。最後に敗れてしまったのはやはり地力の差でしょうが、しかし埋めれないほど大きな差は無い、そんな印象を持った試合でした。

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Hideki SETO, Dr. (seto@mls.ias.hiroshima-u.ac.jp)