(97.9.8)今季福島あづま陸上競技場でのラストゲーム、水戸ホーリーホックとのゲームは、お互いにミスの応酬の凡戦。中盤でのパスミス、トラップミスやフィニッシュでのシュートミスなどなかなか点が入らないいらいらする展開。前半は引き気味で守る水戸の守備陣にドリブルで突っかけて、あるいはパスミスでつぶされ、逆にサイド(特に右サイド)から突破されてピンチを招き、水戸のシュートミスに助けられる、と言うパターンの多いゲームでした。福島も何本かシュートを放ちますが、西濃戦同様あまり得点の予感を漂わせないシュートでなかなか打開できません。そして後半14分、最初の失点はやはりミスから。左サイドからのミドルシュートがDFに当たると、ボールはふらふらとゴール前へ。これに菊地はなぜか飛びつかず、逆に相手の選手にヘッドで決められてしまいました。続いて後半28分、今度はやはり右サイド。昨年まで在籍した植木に突破され、楽々と決められ、今の福島には致命的ともいえる2点ビハインドとなってしまいました。しかしこの日は、最後まで諦めない気持ちだけは見せてくれたと思います。終了間際にはようやくDFも上がっての波状攻撃を見せ、後半44分には小西のJFL初ゴールで1点差にすると、終了の笛の直前には右サイドからのCKに瀬川(?)がフリーでヘディングをするなど、もうすこし、と言う場面も見せてくれました。この最後の粘り、ゴールに賭ける執念を、我々は最初から見たかったのですが... まあ、悪いところばかりを考えてもきりがないので極力ポジティブに振り返ると、8連敗中の本当に最悪の時期にはシュート自体を2、3本しか打てなかったのが、西濃戦では15本も放った。ただし決定的なシュートは無かったのに、昨日はある程度形を作って決定機を演出できた。これは大きな進歩だ、と私は言い切ってしまいましょう。もちろん、甲府戦までの相手と西濃、水戸には上位、下位の違いはあるでしょうが、しかし戦国JFL、西濃や水戸だって「4強」を食うことがあるのですから勝ち点の違いほどの実力差があるとは思えません。福島FCにとっては、今は相手がどうの、と言えるような時ではないと思います。むしろ、自分のサッカーができるかどうか、できたかどうか、が問題。ここで「8連敗だ〜」と落ち込まないで、「今日は1点が取れた」「今日は短い時間だがペースを握れた」、と極力ポジティブに考えたいと思います。夜がいつまでも続くことはありえません。私はきっといつかは、この逆境から立ち直ってくれるものと信じます。
ところで昨日私は、昨年天皇杯での清水戦以来久しぶりにゴール裏で応援をしました。ゴール裏は最初は元気でしたが、イライラの募る展開に徐々にトーンが下がり、2点を失ってからは散発的になってしまい最後は選手が挨拶に来ても相手にしない、と言う状態でした。また、「祝3年連続2ケタ順位」と言う皮肉を込めた横断幕も出していました。いつもいつも、勝利を期待して応援しているのに裏切られ続けていて悔しい、と言う気持ちは分かります。しかし、です。選手はもっともっと、悔しいと思っているはずです。それを力づけないでどうしてサポーター、と言えるでしょうか。私は、昨年広島の調子がドツボに悪かったときに、広島サポーターが我々はそれでも信じて応援するぞ、と言う横断幕を出して、各方面で反響を呼んだことを思い出します。もちろん、時には叱咤することで激励することも必要です。しかし、現状は既にそう言う状態では無いと思います。自信を失っている選手達を、暖かくサポートすべき時期なのでは無いかと思いますが、どんなもんでしょう?
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